もしもジョジョのスタンドがひとつだけ使えるとしたら ~「欲しいスタンド論争」に決着をつけるブログ~

「もしもジョジョのスタンドがひとつだけ使えるとしたら、どのスタンドを選ぶのが良いか」を多方面から考察するブログです。

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「ウンガロ」の「ボヘミアン・ラプソディー(自由人の狂想曲)」

能力値

能力

  • 創作のエネルギーを利用して、アニメ、印刷物、劇画など、全ての絵画のキャラクターを現実に出現させる

 

  • 自分の好きなキャラクターを見た者は、魂が分離してそのキャラクターが登場する作品内の登場人物に変化し、変化したキャラクターと同じ結末を辿る

評価

有用性:★★★★★

 

この能力があれば、好きなキャラクターと現実で会うことができますし、好きな作品の登場人物に成り切り、作品世界を追体験することだってできます。映画、アニメ等のカルチャーが好きな人にとってはたまらない能力でしょう。

 

 

そして、最も注目すべきはウェザーがこのスタンドを攻略するシーン。

彼は即席で「全てのファンタジー・ヒーロー(キャラクター)を元に戻す」キャラクターを作り、そのキャラクターを現実化させることで能力そのものを消滅させました。

この描写を素直に受け止めると、この能力を使って自分の描いた絵を現実化すれば、どんな能力であろうと実現できるということになります。

 

例えば「怪我や病気を治せ、他人を本にして書き込むこともできる能力を、本体に授けるキャラクター」を作り出せば、クレイジー・ダイヤモンドパール・ジャムヘブンズ・ドアーの能力が一度に手に入ることになります。

「欲しいスタンドをひとつ選ぶ」というルールを超越した荒技であり、欲しいスタンド論争の模範解答とまで言えそうです。

 

思い通りの能力を使えるようにし、自分好みの異性や、本体に従順であらゆる能力を持つ召使いや軍隊を作ったり…可能性は無限大です。

 

安全性:☆☆☆☆☆

 

作品内の出来事が何であろうと現実化してしまう

――あらゆる恐ろしい事象が起きることは想像に難くありません。

 

原作ではケンシロウとラオウが東京西新宿で激闘を繰り広げて都市を壊滅させていましたが、これはまだ可愛いもの。

 

真に恐ろしいのは、ギャグ漫画特有のデフォルメ表現でも問答無用で現実と化してしまうだろうということ。

 

例えば、漫画「Dr.スランプ」にてアラレちゃんは、拳一つで地球を真っ二つにする「地球割り」を見せました。

漫画なのでギャグで済みますが、現実に起きたら全くもって笑えません。

何も考えずに能力を発動すれば、地球がいきなり「ばかっ」と割れて、一巻の終わり

 

さらに、この能力は誰の絵でも、それがたとえ一枚絵だろうと適用されます

pixivで「地球割り」で検索すると36作品もヒットしますから、普通に能力を発動すれば、少なくとも地球が37回真っ二つになる計算になります

 

能力の発動前に何か対策を講じないと、人類の滅亡は避けられないでしょう。

 

悪用性:★★★★★

 

本編を見ていれば言うまでもないことですが、能力を発動するだけで世界中で大混乱が起きます。

 

ピノキオのくだりから分かるように、現実化したキャラクターを殺害し、そのキャラクターが描かれたものをこの世から完全に消すという使い方もできます。

 

自衛力:★★★★★

 

この能力で自衛を行うのは簡単。

本体を確実に自衛してくれるキャラクター」を作り出すだけです。

 

操作性:★★★★★

 

安全性の項で書いたように、この能力を何も考えずに発動するのは危険極まります。

 

でも、その危険を回避するのは容易です。なんたって、この能力はあらゆる事象を現実にできるのですから。

 

とりあえず、最初に「ボヘミアン・ラプソディーの能力を、本体が触った絵にだけ適用するということにするキャラクター」でも作り出しておけば良いでしょう。能力の暴走を能力で防ぐのです。

 

 

もうひとつ懸念があるとすれば、この能力は創作のエネルギーを利用して動くため、素人が描いた落書き程度では能力が適用されない可能性がある*1こと。

でも、これもそんなに難しい問題ではありません。ゴッホに絵を描かせたウェザーを真似れば良いのです。

 

能力の発動前に有名な絵描きに頼み込んでオリジナルキャラクターを作ってもらい、そのキャラを「本体の描いた絵であれば画力を問わず能力を適用できるようにする能力」にするだけで解決します。

総評

好きな作品を追体験できるのも魅力的ですが、真価を発揮するのは自分で作品を作った時。

作品を現実化するという性質と組み合わさることで、あらゆる能力を作ることができる無茶苦茶な能力となります。

そのチートっぷりは、今までやってきた欲しいスタンド議論は何だったんだ?と思わせられるほど。

というわけで、ボヘミアン・ラプソディーの総評は、Sです。

関連

第6部 ストーンオーシャンのスタンド一覧

 

*1:とはいえ、最初に発動した際は横断歩道標識のマークを現実に出現させている(アニメでは男子トイレのマークも)し、そもそも原作で「全ての絵画のキャラクターを現実に出現させる」と説明されているので、杞憂かもしれない。

個人的に見つけたジョジョの小ネタの備忘録


私自身がジョジョを読んでいる時に見つけた小ネタ(らしきもの)を書き留めておく場所です。

見つけ次第更新していきます。

 

第1部

賭け勝負のお約束

ダービー兄弟、ジャンケン小僧、ミラション(取り立て人マリリン・マンソンの本体)と、賭け勝負では賭けに乗ったとき「グッド」と言うのが定番となっていますが、これは一部の頃から健在。

2話のジョナサンとディオのボクシング勝負にて、一ヶ月分のお小遣いを賭けたディオにジョナサンが乗った時、司会が「グッド!」と発言しています。

第3部

変化する写真

アニメ「ジョジョの奇妙な冒険 スターダストクルセイダース」のエピソード25でジョースター一行は集合写真を撮りますが、このシーンやエンディングに登場する写真と、承太郎が帰りの飛行機や5部で眺める写真ではイギーの顔が変わっています

第4部

ハートのデザイン

第4部の主人公、東方仗助はハートのアクセサリーをしており、スタンドにもハートが至る所にあしらわれていますが、実はこの「ハートのデザインへのこだわり」は第三部の終盤からすでに始まっています

 

実は、ペット・ショップから仗助までのキャラクターは全員どこかにハートがあしらわれているのです。(厳密にはスージーQ、ローゼス、ヌケサクを除く全員)

 

ペット・ショップ:額にハートマーク

 

テレンス・T・ダービー:胸にハートがプリントされた服を着ている

 

アトゥム神:腕、胸、原、腰回り、足に大量のハートマーク

 

ヴァニラ・アイス:頭、肩、腰にハートのアクセサリー。服は背面にハートがプリントされている

 

クリーム:額、肩、手の甲にハート

 

DIO:頭、腰、膝、足首の上辺りにハートのアクセサリー

 

ザ・ワールド:顎、膝にハート。「THE WORLD 21」のタロットカードにもハートがデザインされている

 

4部承太郎:帽子についているアクセサリーのJ「O」の部分がハート

 

仗助:襟、左胸、袖にハートのアクセサリー

 

クレイジー・ダイヤモンド:頭、肩、腹、膝がハートの形

 

この頃は表紙や扉絵なんかにもハートが沢山描かれています。意識して見返してみるとなかなか楽しい。

宝くじの当選バンゴー

「ジョジョの奇妙な冒険」36巻収録「『重ちー』の収穫 その③」より、億泰が宝くじの当選番号を確認するシーン。

よく見ると「BT組」という組がある事が分かります。

これは荒木先生の前作「魔少年ビーティー」をオマージュしたものだと思われます。

ペプシのロゴ

バイツァ・ダスト戦で雷が落ちるペプシの看板は、漫画とアニメでデザインが異なります。

©「ジョジョの奇妙な冒険」45巻、アニメ「ジョジョの奇妙な冒険 ダイヤモンドは砕けない」38話より

第4部の年代は1999年ですが、執筆当時は1995年だったため、漫画では当時の1991~1996年のロゴが使われており、後に制作されたアニメでは年代に合わせた1998~2003年のロゴが使われているという事情です。

 

【年代別のロゴは↓で確認できます】

ja.wikipedia.org

 

 

第5部

フーゴの裏切りの伏線?

フーゴがブチャラティチームを裏切って敵対する構想があったのは有名ですが、フーゴのスタンド「パープル・ヘイズ」の名前の由来であるジミ・ヘンドリックスの楽曲「Purple Haze」は麻薬について歌ったものです。

麻薬を嫌うブチャラティの仲間にわざわざこの楽曲由来のスタンド名を与えたのは裏切りを暗示してのことかもしれません。

第8部

ボーン・ディス・ウェイに吉良吉影との繋がり

虹村京のスタンド「ボーン・ディス・ウェイ」。このスタンドには、彼女の兄の吉良吉影との血縁を示唆する点が二つあります。

まずシンプルに名前です。

「ボーン・ディス・ウェイ」という名前はレディー・ガガの楽曲が由来ですが、レディー・ガガ本人の名前はクイーンの楽曲「Radio GA GA」に由来します。

吉良吉影のスタンドは「キラークイーン」でクイーンの楽曲由来のため、何となくですが二人の繋がりが感じられます。

 

二点目は、スタンドのデザインです。初登場時のボーン・ディス・ウェイの首元をよく見ると、キラークイーンらしきシンボルが確認できます。デザイン面で若干血縁関係を匂わせていたようです。

しかし何故か、このシンボルは回を重ねるといつの間にかタダの円形に置き換わってしまいました。

スタンドのデザインが初期と変わるのは割とよくあることですが、これはかなりひっそりとしたマイナーチェンジをしています。

虹村京の帽子の文字は...

虹村京にまつわるネタでもうひとつ。彼女の帽子には「GU」という文字列が刻まれていますが、これだけでは何のことか分かりません。

これには少しややこしい事情があります。もともと彼女のスタンドは、「ボーン・ディス・ウェイ」ではなく「ゴーイング・アンダーグラウンド」という名前でした。

それで「Going Underground」のイニシャルをとって「GU」というわけです。

しかしながら、スタンド名が「ボーン・ディス・ウェイ」に変更された後もこのデザインが残され続けた結果、初見では意図が伝わらないデザインとなったというわけです。

ちなみに、幼少期や初登場時の彼女の帽子にはこの文字列は刻まれてません。

 

 

ジョジョの奇妙な冒険 欲しいスタンドアンケート

今更ながら欲しいスタンドアンケートを作成しました。

 

欲しいスタンドTOP3を入力する形式になってます。もちろんひとつだけの回答も可能です。

結果はこちらに掲載しています。随時更新中!

 

一人で何度も回答できないようにログイン必須になってますが、こちらにはスタンドの回答以外の情報は回ってこないようになってるのでお気軽にご回答ください!

(注意:あとから回答の変更はできません

 

 

ジョジョで間違われがちな言葉まとめ! うっかり間違えて覚えてる人も多いかも?

 

ジョジョに登場する言葉の中にはうっかり間違えてしまいそうなややこしいものも少なくありません。

 

というわけで、今回はそんな間違われがちな言葉たちをまとめました。

 

途中で名前が変更されたもの(主にスタンド)は、最新の名前を参照しています。

間違い一覧

× アルティット・シイング

 アルティット・シイング

 

究極生命体の英語読み。

 

 

× スターダストクルセイダー

スターダストクルセイダー

 

3部の副題。「ス」は濁りません。

 

 

× 空条ホリ

 空条ホリ

 

8部は吉良・ホリ・ジョースター。

 

 

× モハメド・アドゥル

 モハメド・アドゥル

 

7部に登場するのはウルムド・アドゥル。

 

 

× ラバーソ

ラバーソ

 

 

× ール・オブ・フォーチュン

 ウィール・オブ・フォーチュン

 

 

× つけの領収だぜ

つけの領収だぜ

 

鋼入りのダン戦の承太郎の決め台詞。

 

 

× ザ・サン

 サン

 

多分一番多い間違い。ザ・ワールド、ザ・フールに引きずられちゃってる。

 

 

× ザ・ンド

 ザ・ンド

 

なぜか元ネタの方の名前になっちゃってるやつ。

変換ミスなのか、ネット上には結構間違えている人が多い。

 

 

×露伴

露伴

 

かなり高頻度で見かける変換ミス。

 

 

× アース・ウンド・アンド・ファイヤー

 アース・ウンド・アンド・ファイヤー

 

JOJO A-GO!GO!では上の方でしたが、JOJOVELLERとアニメでは下の方になりました。

 

 

× ジョルノ・ジョバーナ

 ジョルノ・ジョバーナ

 

 

× スティッキ・フィンガーズ

 スティッキ・フィンガーズ

 

体感、二番目に多い間違い。アニメの公式サイトすら一時期間違えて表記していた。

 

 

× グレイトフル・デッド

 ザ・グレイトフル・デッド

 

プロシュート兄貴自身は「ザ」を抜いて「グレイトフル・デッド」と呼んでることが多い(というか正しく呼んだのは最初に出した時の一回だけ)こともあり勘違いされがち。

ペッシも「グレイトフル・デッド」と呼んでます。

 

 

× グリーン・デ

 グリーン・デ

 

読み方は「デイ」。

 

 

× シルバー・チャリオッツ・レクイエム

 チャリオッツ・レクイエム

 

漫画では単に「レクイエム」。

シルバー・チャリオッツ・レクイエム表記もないことはないが、アニメだとチャリオッツ・レクイエムだったので…

 

 

× マリリン・マンソン

 取り立て人 マリリン・マンソン

 

 

× チョコレト・ディスコ

 チョコレト・ディスコ

 

連載時は上の方で、単行本掲載時に変更されたのでちょっとややこしい。

多分元ネタのPerfumeの曲の方を検索した時に出てこないようにズラしたのだと思います。

 

 

× カリフォルニア・キング・ベッド

 カリフォルニア・キング・ベッドちゃん

 

 

× JOJOLands(ジョジョランズ)

 The JOJOLands(ザ・ジョジョランズ)

 

呼びやすさからジョジョランズで定着してますが、正確には「The」が要ります。

 

 

× ノーンバー・レイン

 ノーヴェンバー・レイン

 

連載時は上の表記でしたが、単行本掲載時に変更されました。

黒丸がないパターン

  • スージーQ

 

  • スタープラチナ
  • マジシャンズレッド
  • ハーミットパープル
  • ハイエロファントグリーン
  • シルバーチャリオッツ
  • ダークブルームーン
  • エボニーデビル
  • イエローテンパランス
  • デスサーティーン

 

3部のスタンドは単語の合間に黒丸がないのが多いですが、タワー・オブ・グレー、ホウィール・オブ・フォーチュン、ティナー・サックス、ザ・フール、ザ・ワールドだけはあるので注意。

 

 

  • ケニーG

 

 

  • スーパーフライ

 

 

  • キラークイーン
  • シアーハートアタック

 

バイツァ・ダストだけは黒丸があるので注意。

 

 

  • ホワイトスネイク

 

メイド・イン・ヘブンは黒丸があります。

 

 

  • ラブラブデラックス

 

山岸由花子の方のラブ・デラックスは黒丸があるので注意。

 

 

  • アウェイキング・Ⅲリーブス

 

Ⅲとリーブスの間に黒丸は不要。

でもボーイ・Ⅱ・マンはⅡとマンの間に黒丸があります。

 

 

  • THE ハッスル

THE ハッスル表記が多いですが、1話だけ空白の無い「THEハッスル」になってます。

 

  • THE MATTEKUDASAI

 

 

「グレーフライ」の「タワー・オブ・グレー(灰の塔)」

能力値

能力

  • クワガタ虫の形をしたスタンド。スピードがとても速い

 

  • 塔針(タワーニードル)という名の口針を持つ。

評価

有用性:★★★☆☆

 

遠隔操作型スタンドで、恐らく本体と視覚を共有できるので、ドローンのように空から周りを見渡したり、人の大きさでは入れない場所を偵察したりといった使い方ができます。

 

安全性:★★★★★

 

このスタンドを使う上で危険は生じません。

 

悪用性:★☆☆☆☆

 

序盤に登場したスタンドらしく特殊能力らしい力を持っていないので、悪用しようとしてもせいぜい殺人に使うぐらいしかありません。

 

自衛力:★★★★★

 

このスタンドの武器はスピードの速さ。作中でスタープラチナの拳を軽々と避けました。それでいて「飛行機のシートを貫きながら乗客の舌を次々と引っこ抜く」という芸当も見せており、破壊力も十分。隙がありません。

 

見た目は(大きいことを除けば)普通の虫に見えるので、スタンド使いに視認されても警戒されにくいという強みもあります。

 

操作性:★★★★☆

 

人型じゃないので感覚的に動かすのは難しそうですが、ややこしい能力を持っているわけではないので苦戦することはないでしょう。

総評

本体と視覚を共有できる遠隔操作型スタンドなので、一定の利便性は保証されています。

しかし、これといった特殊能力もない遠隔操作型となると、ハイエロファントグリーンでよくね?となってしまいます。タワー・オブ・グレーでは人の体を操ったり結界を張ったりはできませんから、自衛面でも引けをとります。

 

この能力ならではの特色はせいぜい塔針(タワーニードル)ぐらい。人の舌を引っこ抜くのが趣味でもない限り、わざわざ選ぶものではないでしょう。

というわけで、タワー・オブ・グレーの総評は、Cです。

関連

第3部 スターダストクルセイダースのスタンド一覧

 

「間田敏和」の「サーフィス」

能力値

能力

  • 木の人形と同化しているスタンド。

 

  • 触れた人間そっくりに変身(コピー)し、コピーした人間と正面から向き合うと操れる

 

  • 見た目だけでなく、仕草、喋り方、声紋、指紋までコピーできる。

評価

有用性:★★★☆☆

 

サーフィスを好きな人に変身させれば、いつでもその人の見た目や仕草を堪能できます。楽しそうではありますが、だんだん虚しくなってきそうな感じもします。

というか、好きな人のコピー品が欲しいなら、「ゴールド・エクスペリエンスでその人の細胞を元に生命を生み出す」という手がありますし、その方が(木の質感にならないので)遥かに質の良いものが出来そうです。

 

ちなみに、知識まではコピーできないので、医者に変身させておいて家でいつでも診てもらえるようにするなんて使い方は残念ながらできません。

 

安全性:★★★★★

 

この能力を使うことにより生じる危険はありません。作中でのサーフィスは本体にやや反抗的ではあったものの、しっかり命令通りに動き、本体を自動的に守ってもいます。

 

悪用性:★★★★★

 

サーフィスを任意の人間に変身させて、その関係者を欺きお金を騙し取ったり秘密を喋らせたりといった悪事が行えます。

単純に、変身した状態で堂々と悪事を行えば、変身対象の評判を地に落とすことができるでしょう。

 

この能力は見た目だけでなく、仕草や喋り方まで真似られるので、他の変身できるスタンドより騙しやすいです。実際、観察力の高い承太郎でさえ簡単に欺かれました。

本体が近くにいるせいでバレるのでは?と思う人もいるかもしれませんが、「ジョジョの奇妙な冒険」31巻「間田俊和(サーフィス)その④」の扉絵によると、射程距離は数十メートルとのことなので、本体はどこかの物陰に隠れておけば大丈夫です。

ひとつだけ、変身しても質感は元の素材のままなので、触れられるとバレることには気をつけましょう。

 

好きな人に変身させていかがわしいことをすることもできます。ちなみに、間田も同様のことをしようとしてましたが、サーフィスが生意気な態度をとることに怒り、未遂でした。

 

指紋をコピーしているので指紋認証の鍵を開けられそうですが、いかんせん材質が変わらないので無理です。指紋認証は生きている人間でないと反応しないように様々な工夫が施されています。*1

顔認証なら写真でも突破できるものがあるぐらいですし、有効そうです。

 

「面と向かえば操れる」能力については、使うのに変身した相手の目の前に姿を現さなければならないので、悪事に用いるにはリスキー。自衛用の能力と割り切った方が良いでしょう。

 

自衛力:★★★☆☆

 

コピーした状態で面と向かえば操れるため、相手が一人なら立ち回り次第で完封できますが、二人以上が相手だと本体が無防備になってしまいます。

いかに一対一の状況を作り出すかが鍵となります。コピー能力を使って相手を孤立させるよう立ち回っていきましょう。

 

操作性:★☆☆☆☆

 

コピーしたい人がいる場合、まず人形に触れさせなくてはいけません。巨大な木の人形なので、バレずに触れさせるのはまず不可能です。すれ違いざまにぶつかるなどで無理やり触れさせましょう。

面倒なのは、コピー媒体となる木の人形は実物なので、自分で用意する必要があることです。ネット上では等身大のデッサン人形を売っているところが見つからなかったので可動式のマネキンを使うとしても、一体13〜15万円はします。一度買えば使い回せるとはいえ、なかなかの出費です。

総評

自分が変身できるクヌム神と比べると、こちらは「変身できて、自分の思い通りに動く人間」が一人手に入るようなものと言えば良いでしょうか。

しかし、自分を変身させられた方が楽しそうですし、変身の自由度で言ってもクヌム神の方が遥かに上です。

クヌム神に勝っているところを考えると、それは「面と向かえば操れる」ところと「仕草や喋り方までコピーできる」こと。前者は自衛に使え、後者は人を騙すのに一役買います。二つとも悪用のお供にちょうどいいです。

よって、変身能力を日常で使いたい人はクヌム神が、悪事に使いたい人はサーフィスがお勧めです。

変身能力はピカイチだが自衛はダメダメのクヌム神、どちらもそれなりにこなせるサーフィスと考えると、両者の評価は同等とするのがふさわしいと思います。

というわけで、サーフィスの総評は、Bです。

関連

第4部 ダイヤモンドは砕けないのスタンド一覧

 

【変身能力】

jojo-stand.hatenablog.com

 

*1:スマホの指紋認証ぐらいならゼラチンで作った指でも突破できるらしいです。

参考:https://internet.watch.impress.co.jp/docs/review/1227634.html

The JOJOLands (ジョジョランズ) 13話 「"その年わたしに起こった不条理な出来事"」 感想

 

今月も来たぜ。一ヶ月に一度の楽しみが…

 

今回は話はそこまで動きませんでしたが、バックグラウンドの大きな掘り下げがあり、作品全体のテーマとなりそうなワードも出てきましたね。

では、ジョジョランズ13話「"その年わたしに起こった不条理な出来事"」の感想です。

 

今回の話のポイント

ジョディオとドラゴナの過去回想

まずは今回の話のメインと言えるジョディオとドラゴナの過去回想。

ドラゴナ14歳、ジョディオ11歳とあるので4年前ですね。

 

鈍臭いことや振る舞いが女性っぽいことからいじめを受けていたドラゴナ。それを目撃したジョディオがいじめっ子をノーヴェンバー・レインで攻撃します。その場はそれだけで済みましたが、気丈に振る舞いつつもうなされるドラゴナを見て何かを決心するジョディオ。

 

そしてここからが今回の話で一番衝撃的だったシーン。

 

ジョディオはいじめっ子が乗ったスクールバスに火を放ち、他のクラスメイトや教師、運転手諸共燃やそうとします。いじめの主犯や取り巻きだけでなく傍観してた人も同罪ということのようです。

 

その後ノーヴェンバーレインの雨で火を消したので死者は出なかったものの、約20人が火傷で入院する事態となりました。最初一応焼き殺しはしない理性はあるのね、と思いましたが火を消したのはインコを助けるためだけのようです。

 

この、「人を殺すのは特に抵抗なく出来るけどインコは助ける」という感性のズレた感じ。ジョディオのサイコパス部分が全面に押し出されていて賛否あるかもしれないけど、個人的には好き。これくらい狂っててこそ2話で暗に示された「生まれついての悪は幸せになれるのか」という議題が活きてくる。

 

そしてこの後のシーンでジョディオの父親の外見が少しだけ見れました。保険会社に勤めていて、(妻と子を置いて出ていったことを除けば)ディオやダリオのような超クズって感じはありません。こうなるとジョディオのサイコパス要素のルーツは何なのでしょうか。

見た感じ母親は普通の感性なので、今回の話を読むまではサイコパス要素は父親の遺伝子だと思っていたのですが、父親も最低最悪というわけではないんですよね。遺伝子関係なく、突然変異?的な感じなのか。1、2話の警官を見る感じ警察が腐敗してるので環境の要因も強そうだけど。

 

さらに、ジョディオの成績がビリなことが判明。悪事に手を染めてるわけだし勉強が出来るとは思ってなかったけどそこまで悪いとは意外だな。でも、母親は「本当は頭良い子」と言ってるから、やる気が無いだけっぽい。

勉強してのし上がることに限界を感じている(そのルートではメカニズムの頂点には立てない)と考えているのかな。

 

そして、スクールバスに火を放ったことについて、ドラゴナだけがジョディオの仕業だと気付いていました。「あんた病気だよ 病院に行くべき」と咎めはするものの、いじめっ子たちが痛い目を見たことによって「よく眠れるようになった」ことも認め、ジョディオに感謝の弁を述べます。そしてスタンドに完全に目覚め、ドラゴナは「強くなる」ことを宣言。

 

しかし、いじめという問題を乗り越えたかと思いきや、事態は思わぬ展開に転びます。

結論だけ言うと、バスに放火したことが原因で結果的に父親が保険会社をクビになり、家を出て行ってしまったのです。これにより専業主婦だった母親のバーバラアンは職に就くことを求められ、一家はどんどん衰弱していきます。

ちなみに1話によるとバーバラアンは空港免税店勤務。

 

ところで、ウサギも父親がバスに轢かれて保険金で生活していますが、何か関係ありそうな気がします。

 

それとドラゴナ、最初はポロシャツを着てましたがバス放火事件から数か月後にはファッションセンスも変わって頭に花もつけるようになってますね。それまでは自分を抑えつけて好きなファッションも出来なかったんだな...

キーワード:不条理

そして、ここで9部全体のテーマとなりそうなワード「不条理」が出てきました。ドラゴナによると「善や悪関係なく、今まで生きてきた事とはなんの繋がりもなく意味もなく起こる重要な出来事」らしいです。

不条理は厄災とニュアンスが似てますね。

結果的にはジョディオの行動が原因で父親が出ていったわけですが、この因果は8部で豆銑さんが過去に自身の発言が結果的に両親を死なせてしまったのを思い出します。

ボスとの出会い

ボスのメリル・メイ・チー校長との出会いも描かれました。

 

ジョースター兄弟がスタンド使いであることを見抜いたのか、それとも単に弱ってるのを見計らって利用しようとしただけなのかは分かりませんが、彼女は彼らをスカウトします。

 

この限界ギリギリのタイミングで現れて救ってくれる感じはブチャラティを思い出します。でもブチャラティと彼女の決定的違いはあくまで自分の得のために拾い上げてやってるだけで、良心からの行動ではないところ。むしろ行動原理的にはブチャラティの殺しをもみ消す代わりに入団させたパッショーネに近い。

そしてそこが彼女の魅力に直結してると思います。犯罪集団のボスとしては、感情で動く人よりむしろ信頼がおけるというか。

 

ちなみに、ここで1話を振り返ってみるとジョディオの独白で「オレの年齢が11さいになった時 どこからともなく近所の誰かに誘われて「パシり」をやらされた」とありますが、これは書き方的にメリルメイとは別人に思えます。でも豆銑さんの父親が死んだ理由が後で変わったという事例もあるからこれがメリルメイということになったという可能性もあるかも。

チャーミングマン関連

チャーミングマンの発言で、前回私が疑問点としてあげた露伴がダイヤモンドを持ち込んだ目的が明らかになりました。ダイヤや金などの鉱物を加工して溶岩の特性を付与できないか試していたということらしいです。

 

チャーミングマンは前回思わせぶりな発言をしていたものの、やはり溶岩についてはほとんど知らないということでいいみたいです。弟の行方不明から「溶岩に関わると良くないことが起きる」と直感的に察しているだけで、まだ核心に迫るような情報は持ってない。

ただ、ひとつだけ気になる新情報を喋っていて、それは「溶岩について調べようとすると何故か不条理な出来事が起きて妨害される」こと。

溶岩は良いことばかりではなく、次の章では溶岩の影の一面が明らかになっていくのでしょう。だんだん情報が開示されていく感じ、ワクワクします。

 

チャーミングマンの目的は溶岩を辿って弟を見つけること。今ある溶岩は破片だから、フアラライ山の上の方にはもっと大きいのがあると予想し、それを見つけたいようです。聖人の左腕を見たジョニィが「きっと集めると全身ある」と予想した感じですね。

 

「行方不明の弟を見つけたい」という共感しやすい目標と、「フアラライ山の上で大きな溶岩を見つける」という長期目標が同時に設定されて、一気に目的が固まってきました。チャーミングマン、めちゃくちゃ重要なポジションだなあ。

次の獲物は…

「大きな溶岩を探し弟を見つける」という長期目標が出たなら、次は短期目標。次なる目標をメリル・メイが提示しました。

溶岩を近づけて、フアラライ山の所有者『HOWLER(ハウラー)』から預金口座、山の土地、会社全てを奪い取る」…この容赦のなさゾクっとします。

ここまで見ていた感じ、ディオっぽさで言えばジョディオよりメリルのが上ですね。1部のディオの「利用できるものはなんでも利用してやる!ジョースターとかいう貴族を利用してだれにも負けない男になるッ!」宣言と似たものを見た気がする。

ジョディオの悪部分は淡々と人を殺せるところというか…むしろ漆黒の意思のジョニィっぽい。感情がないというわけではなくて、「感情を荒立ててもどうしようもないやつはいる。そいつらは殺すしかない」という諦念めいたものを感じる。

 

そして、今回の報酬は500億ドルの20%で100億ドル(5人なので1人20億ドル)。ダイヤの時は600万ドルの2%で12万ドル(1人4万ドル)だったので一気に金額が大きくなってワクワクしてきました。

下っ端にしかも溶岩を近づけるだけの仕事に20%ってあげすぎな気がしますがメリルメイは金払いが良いですね。ダイヤ強盗が2%で今回が20%ってことは少なくとも強盗の10倍はリスキーということなのでしょうが。やはりハウラーは何かある。

というか、5人で分割ってことはもうチャーミングマンは協力することになってるようですね。弟を見つけるためにはもう手段を選ばないって感じか。まあ世間全体が非協力的という不条理があるならそれが自然だ。

 

今回の話でさらにメリル好きになりました。

溶岩の特性を聞いてからものの数分でこんな大胆な作戦思いつくのがかっこいいし頼もしい。ジョディオは戦闘ではちゃんと決めるし主人公してるけど、行動はまだボスに従ってるだけだから行動力あるメリルのが魅力的に思えるな。ジョディオも、露伴との駆け引きで溶岩を容赦なく破壊するところとか好きなんですけどね。

行動原理が自分の得のためとはいえ、フアラライ山を手に入れることはチャーミングマンの弟を探すことに繋がるから割と人情もあるかも。(と思ったけど、最初に「ふーん」って見るからに興味なさげな反応してるから同情してるように見せてるだけか)今の所一番好きなキャラです。

 

ちなみにHOWLERの元ネタはKing Crimsonの楽曲「The Howler」。

www.youtube.com

疑問点

腕時計が一つだけしか戻ってこなかった理由

ドラゴナとウサギが時計屋で溶岩を試した時、四つあった時計から一つしか帰ってこなかったのが気になります。しかもその一つはまだ溶岩には近づけていないもの。値段が一番高いものだけとか?

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まとめてみると…やっぱり分かってる中では一番値段が高い時計を吸い寄せてますね。しかし、時計と同時にダイヤが吸い寄せられてたシーンがあったので一度に一つまでしか吸い寄せられないってことはないでしょうし、他の時計が吸い寄せられなかった理由が分かりません。

あともう一つ疑問で、店員の発言「お隣のお品は4万5千ドル」の「お隣のお品」が何を指してるか分からないんですよね。普通に考えたら左端の時計の隣なので左から二番目のはずなんですが、それは8万ドルって言っちゃってるし。

解消された疑問

スタンド発現の理由

ドラゴナのナレーションで「目には見えないがいつでもどこにでも『スタンド』は存在する」というのがありました。

 

前回の感想でスタンド使いになった理由が現時点では不明だと書きましたが、この表現から見るに、矢や遺体で才能を引き出された者がスタンド使いになるというのでなく、スタンドは誰でも持っていて、それに気付いてるかどうかということに思えます。

2話のジョディオの「見えないヤツはいつまでも見ない」発言と合わせると、カニズムが見えている人=スタンドが見えている人という認識で良いのかも。

露伴がハワイ島にダイヤを持ち込んだ理由

チャーミングマンの予想という形ではありますが、「露伴はダイヤや金などの鉱物を加工して溶岩の特性を付与できないか試していた」という説明がなされていました。

改めて考えると、露伴がダイヤを持ち込んだ影響でジョディオたちに居空きに入られるというのも溶岩が引き寄せた「不条理」なのかな。

今後の展開

露伴やチャーミングマンといった敵は個人でしたが、今回初めて「ハウラー」という具体的な組織名が出てきました。この組織が9部のメインの敵となりそうな予感がします。溶岩のルーツの土地の権利を持ってるわけだから溶岩について何も知らないということはないでしょうし、「カニズムを操作する溶岩のルーツの権利を持ってる=メカニズムの頂点」と言えるわけですからね。

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【次回】

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