能力値
能力
- 創作のエネルギーを利用して、アニメ、印刷物、劇画など、全ての絵画のキャラクターを現実に出現させる。
評価
有用性:★★★★★
この能力があれば、好きなキャラクターと現実で会うことができますし、好きな作品の登場人物に成り切り、作品世界を追体験することだってできます。映画や漫画やアニメが好きな人にとってはたまらない能力でしょう。
そして、最も注目したいのはウェザーがこのスタンドを攻略するシーン。
彼は即席で「全てのファンタジー・ヒーロー(キャラクター)を元に戻す」キャラクターを作り現実化することで能力そのものを消滅させました。
この描写を素直に受け止めると、この能力を使って自分の描いた絵を現実化すれば、どんな能力であろうと実現できるということになります。
例えば「怪我や病気を治せ、他人を本にして書き込むこともできる能力を、本体に授けるキャラクター」を作り出せば、クレイジー・ダイヤモンド、パール・ジャム、ヘブンズ・ドアーの能力が一度に手に入ることになります。
「欲しいスタンドをひとつ選ぶ」というルールを超越した荒技であり、欲しいスタンドナンバーワンを決める議論の正しい答えとまで言えそうです。
思い通りの能力を使えるようにし、自分好みの異性や、本体に従順であらゆる能力を持つ召使いや軍隊を作ったり…可能性は無限大です。
危険性:★★★★★
作品内の出来事が何であろうと現実化してしまう。この特性からあらゆる恐ろしい事象が起きることは想像に難くありません。
原作でも、ケンシロウとラオウが東京西新宿で激闘を繰り広げて壊滅した都市がテレビに映し出されていましたが、これはまだ可愛いもの。
恐ろしいのはギャグ漫画特有のデフォルメ表現でも問答無用で現実と化してしまうだろうということ。例えば、漫画「Dr.スランプ」にてアラレちゃんは、拳一つで地球を真っ二つにする「地球割り」を見せました。
漫画なのでギャグで済みますが、現実に起きたら全くもって笑えません。
何も考えずに能力を発動すれば、地球がいきなり「ばかっ」と割れて、それっきり。
さらに、この能力は誰の絵でも、それがたとえ一枚絵だろうと適用されます。
pixivで「地球割り」で検索すると36作品もヒットしますから、普通に能力を発動すれば、少なくとも地球が37回真っ二つになる計算になります。
能力の発動前に何か対策を講じないと、人類の滅亡は避けられないでしょう。
悪用性:★★★★★
能力を発動するだけで世界中で大混乱が起きます。それは原作を読めばよく分かることでしょう。
ピノキオのくだりから分かるように、現実化したキャラクターを殺害し、そのキャラクターが描かれたものを完全にこの世から消すという使い方もできます。
自衛力:★★★★★
この能力で自衛を行うのは簡単。
「本体を確実に自衛してくれるキャラクター」を作り出すだけです。
操作性:★★★★★
危険性の欄で書いたように、この能力を何も考えずに発動するのは危険極まります。
でも、その危険を回避するのは容易です。なんたって、この能力はあらゆる事象を現実にできるのですから。
とりあえず最初に、「ボヘミアン・ラプソディーの能力を、本体が触った絵にだけ適用するということにするキャラクター」でも作り出しておけば良いでしょう。能力の暴走を能力で防ぐのです。
もうひとつ懸念があるとすれば、この能力は創作のエネルギーを利用して動くため、素人が描いた落書き程度では能力が適用されない可能性がある*1こと。
でも、これもそんなに難しい問題ではありません。ゴッホに絵を描かせたウェザーを真似れば良いのです。
能力の発動前に有名な絵描きに頼み込んでオリジナルキャラクターを作ってもらい、そのキャラが「本体の描いた絵であれば画力を問わず能力を適用できるようにする能力」ということにするだけで解決します。
総評
好きな作品を追体験できるのも魅力的ですが、この能力の真骨頂はそこではありません。
真価を発揮するのは自分で作品を作った時。
作品を現実化するという性質と組み合わさり、あらゆる能力を実現できる無茶苦茶な能力となります。
クレイジー・ダイヤモンドもヘブンズ・ドアーも目じゃありません。実質、あらゆるスタンド能力の圧倒的上位互換となれるわけですから。
そのチートっぷりは、今までやってきた欲しいスタンド議論は何だったんだ?と思わせられるほど。
というわけで、ボヘミアン・ラプソディーの総評は、Sです。
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