もしもジョジョのスタンドがひとつだけ使えるとしたら ~「欲しいスタンド論争」に決着をつけるブログ~

もしもジョジョのスタンドがひとつだけ使えるとしたら、どのスタンドを選ぶのが良いか、を多方面から考察するブログです。

【攻略法7種】ワンダー・オブ・Uを倒せそうなスタンドを本気で考えてみた

その能力のスケールの大きさと理不尽っぷりから、正体が明らかになってすぐに最強スタンド候補に名が挙げられるようになったワンダー・オブ・U。(以下WOUと表記)

都合の良すぎる性能ゆえ、当ブログでもSランクを記録しています。

今までは、何だかんだソフト&ウェット ゴー・ビヨンド以外で倒しようがないと考えていたのですが、今一度考えてみると、意外に倒せそうなスタンドが思いついたのでまとめてみました。

 

はじめに

WOUの能力は「自身を追跡した者を厄災で攻撃する」もの。この厄災は、基本的に「何かがぶつかってくる」形で表れます。これにより、大半のスタンド使いはWOUに近づく前に再起不能になってしまう訳です。

 

しかし、裏を返せば、厄災さえ攻略してしまえばあとはどうとでも出来るとも言えます。

というわけで、まずはこの「厄災」がいかなる条件で発動するのか?を考えます。

厄災の発動条件

端的に言えば「本体を追跡する」ことで能力のトリガーが入ります。

本編で「追跡した」と見なされた行動を以下に列挙します。

 

  • 単純に追いかける(敵意のあるなし関係なく。心配して駆け寄った場合でも発動)

 

  • 明負悟について調べようとする

 

 

  • 岩昆虫の攻撃を迎え撃つ(つまり反撃の意志を示すだけでアウト)

 

  • 助けを呼ぶ

 

上記の通り、とにかく「透龍に都合の悪い事をする」と必ず厄災に襲われてしまうように思えます。

 

…ただし、中には攻撃に見えても厄災が発動しなかったケースもあるのです。それは、「東方花都」が自身のスタンドで透龍を押さえつけて拘束した時。この時は、花都が「今はまだ攻撃するつもりはない」と主張し、言った通り厄災は発動しませんでした。

しかし、上記の厄災が発動したケースから見るに、普通に考えれば「拘束」でも十分アウトと言えるでしょう。

 

では、厄災が発動したケースと花都による拘束の違いとは何なのか?

 

それは、やはり「意思」の問題です。

定助たちが明負悟について調べたのは、彼の正体を暴いて追い詰めるためです。岩昆虫に反撃したのも、WOUを倒したいという意思を持っていたからです。

逆に、花都が透龍を拘束した際、彼女は「攻撃するつもりはない」と、何度も自分に言い聞かせるように言っていました。ここから導き出される答えは?

 

…WOUは、一定のルールに基づいて、追跡したかしていないかを決めているのではありません。相手が「追いかけてやるぞ」と思っているかどうか、それだけを見ているのです。

 

仕様的には漫画版の「取り立て人 マリリン・マンソン」を想像すると近いです。このスタンドは賭けの取り立てを行うスタンドで、その際イカサマを取り締まるのですが、エルメェスがスタンドを使った際はイカサマと判定されたのに対し、徐倫の場合はされませんでした。

これも、このスタンドが「相手の意思」に基づいてイカサマかどうかを判定しているからです。

エルメェスはスタンドを使ったことを後ろめたく思っていたのに対し、徐倫は堂々と「イカサマじゃあない」と言い放ちました。その違いです。*1

 

WOUの厄災の発動条件が何となく分かっていただけたでしょうか。重要なのは「本人の意思」それだけです。

 

最後に、今回の考察ではWOUの存在を知らずに無差別攻撃したらたまたま倒せた!というのはナシとします。それを容認すると大抵のスタンドで倒せてしまうので…

では、これらを踏まえて攻略法を見ていきましょう。

攻略法まとめ

攻略法1:相手から追わせる

作中で最初にホリーさんが提示した攻略法。

「追う意思があるかどうか」が鍵とは言ったものの、作中描写を見るに、どんなに敵意を抱いていようと、「追わせる」分には厄災に襲われません。地雷的なものをあらかじめ設置しておき、踏ませることができれば有効打になる可能性はあります。

 

しかし、WOU側ももちろんこの弱点を把握済みで、岩昆虫を使って追う意思を持つよう刺激してきます。「自分は追っていない」と堅く思い込むには、いかなる攻撃でも反撃をせずにひたすら耐え続ける必要があります。そんなことをしていたら、WOUより先に自分の命が尽きてしまうでしょう。

加えて、WOUには「スタンドが触れた物に触れても厄災に襲われる」という能力もあるため、この方法での攻略は極めて困難です。

 

では、この攻略法に打ってつけなスタンドは?それは「逃げる行為がそのまま攻撃になるスタンド」。

一見ありえない条件ですが、これを満たすものがひとつだけあります。鉄塔のスタンド、スーパーフライです。このスタンドは、誰かを鉄塔内に入れた状態で本体が「鉄塔の外に出る」ことで、その相手を新たな本体として封印できます。

つまり、動きは逃げるものでありながら、それが攻撃になるのです。

どんなに敵意があろうと追わせる分にはセーフなので、鉄塔の中に上手く誘き寄せて自分だけ抜け出すことができれば、WOUを無力化できます。

 

とはいえ、慎重なWOUを見るからに怪しい鉄塔に入れるなど至難の業でしょうから、あくまで倒せる可能性が0ではないというだけ。

攻略法2:無差別攻撃

敵意を向けなければ大丈夫理論。よく挙げられるのはグリーン・ディでカビをばら撒いていたらいつの間にか倒してた!という攻略法。

確かに、WOUをターゲットにしておらず、たまたま巻き込んだだけならこれで倒せます。

しかし、今回の前提では知らずに無差別攻撃するのは禁止なので、不適。

攻略法3:道理を無視する

原作での攻略法がこれ。WOUはこの世の条理を利用して厄災で攻撃しているわけだから、条理が通用しないもの・この世に存在しないものを使って攻撃すれば良いソフト&ウェット ゴー・ビヨンドは回転という概念だけを打ち出すので、この世の条理の影響を受けません。

 

他にこの条件を満たせるスタンドといえば、暗黒空間というこの世ならざる空間に身を隠したまま攻撃できるクリーム

暗黒空間にいれば、何かがぶつかってきても消してしまえるのでお構いなし。雨に弾丸並みの威力を持たせるなど、様々な非条理な事が起こせるWOUでも、何もない暗黒空間内に厄災を届かせる事はさすがに不可能なのではないでしょうか。今回挙げた中ではかなり有力な攻略法です。

 

他に異世界を作れるスタンドは、デスサーティーマン・イン・ザ・ミラーがあります。

しかし、デスサーティーンは寝てくれないとどうしようもありませんし、マン・イン・ザ・ミラーは引き摺り込む際に現実世界に姿を表す必要があるので望み薄。

攻略法4:ゴリ押し

作中で豆銑礼は特に工夫なく近づいてWOUの首元を掴むことに成功しています。(死角から近づいたからかも?)また、東方花都も(透龍の負傷で厄災の力が弱まっていたとはいえ)メタ攻撃ではない方法で透龍を攻撃し、同士討ちにまで持ち込んでいます。

両者とも直後に厄災に見舞われたとはいえ、普通に近づいても触れられる可能性は僅かにあるようです。

それならば、厄災を全て受け切れるような高性能なスタンドを使えばゴリ押しで倒せるのではないでしょうか。

 

例えば、イエローテンパランスホワイト・アルバム。これらの能力で全身を防護していれば、大抵の攻撃はまず本体まで到達しません。ただし、両者とも呼吸用の穴を確保する必要があるので、そこを突かれる可能性はあります。

 

チョコレート・ディスコはキーを押すと対応した場所に物をワープさせる能力。

WOUが立っている場所のキーを連打し続ければ、自分への厄災を全てWOUへと受け流せます。

物がぶつかってくる系の厄災だけならこれで乗り切れるでしょう。まあ、何でもアリのWOUならそれに対抗するような新たな厄災を使ってくるかもしれませんが…

 

ボススタンドのザ・ワールドキング・クリムゾンはどうでしょう。時間が止まっていればさすがの厄災も機能しなさそうですし、厄災をくらう瞬間を予知し、その部分を消し飛ばせば回避できそうです。

 

そして、この世の害悪を全てどこかへ消し飛ばすD4C -ラブトレイン-も適任です。自分に襲いかかってきた厄災を別の場所の誰かが被ってくれるため、全人類という残機が無くなるまでは自由に活動できます。

ひとつ懸念があるとすれば、それはこの能力が聖なる遺体によるものであること。遺体の方に厄災が降りかかって使用不能になったらラブトレイン側が負けます。果たしてラブトレインは厄災を受け切れるのか。人によって判断が分かれそうなところです。

 

ただ、そもそもラブトレイン抜きにしてもD4C自体WOUとの相性が良いのです。

物がぶつかってきた場合は「挟まれている」判定で平行世界へ逃げられますし、東方花都がWOUをスタンドで挟んで押さえつけた時に厄災が発動しなかったことから、「挟み込む」のは追跡や攻撃と見做されない可能性があります。よって、WOUをひたすら挟んで異世界に送り、勝手に自滅してくれることを祈る、これならルールの穴をつけそうです。

 

さらに、厄災の到達自体を妨げるゴールド・エクスペリエンス・レクイエムグリーン・グリーン・グラス・オブ・ホームも有効。

前者はまあいつものです。結局のところGERが全てを解決する。

後者は物が自身に近づけば近づくほど小さくするスタンド。これなら厄災が本体に到達することもないでしょう。

攻略法5:追跡の意思を持たずに攻撃する

前述した通り、厄災の発動条件は「追う意志があるかどうか」です。つまり、「自分は追ってなんかいない」と思い込んでいる人相手には、WOUは何も出来ないということ。

 

さて、「WOUを倒す」ことが前提であるにも関わらず、そんな不可解なことが出来るスタンドとは?

 

例えば、ヘブンズ・ドア「自分の記憶を全て消し、WOUを倒す。倒したら記憶が戻る」とだけ書き込むというのはどうでしょう。記憶が無ければ「自分はWOUを追跡している」という判断すら曖昧になり、能力の発動を防げるのではないでしょうか。

 

ホワイト・スネイクで自分に命令する事でも同様の事が出来そうです。

 

他には、本体の意思に関係なく発動している能力が有効です。

 

例えば、チープ・トリックは、ヘブンズ・ドアーで本体に「岸辺露伴を攻撃できない」と書き込まれていたにも関わらず、平然と露伴に取り憑いていました。チープ・トリックの「取り憑く攻撃」が本体の意思と無関係である証拠です。このスタンドならWOUの厄災の影響を受けず攻撃できるでしょう。

ただし、このスタンドの発動イコール本体の死という特性上、良くて相打ちです。

 

本体が死んでしまってはどうしようもないので他に条件に合う能力を考えてみると、ヘビー・ウェザーがあります。この能力は、本体ウェザー・リポートのやり場のない怒りにより常時発動している能力です。よって、ウェザー本人が使った場合のみ、厄災の影響を受けずに使えます。

 

ちなみに、自動追跡型スタンドを使っても「追跡の意思を持たずに攻撃した」ことにはなりません。作中では自動追跡型のボーン・ディス・ウェイがWOUを攻撃しましたが、しっかり厄災の餌食になりました。

攻略法6:運命を操作

そもそもWOUの起こす「厄災」とは何なのでしょうか。透龍は「厄災」をこのように解説しています。

「正しい道筋」を……

たとえ聖人が間違わずに歩んでいようとも…

悪事は時に起こり 避けられない

それが『厄災』だ

 

ジョジョリオン」コミックス24巻 透龍のセリフより

要するに、「最善の手を選んでもどうしても避けられない失敗」を厄災と呼ぶようです。

 

つまり、厄災をくらう状態は「どうあがいても失敗する運命が決まっている状態」と言って良いのではないでしょうか。ならば、こちらも運命を操作すれば無効化できるかもしれません。

 

ジョジョにおける運命とは基本的に「あらかじめ決まっていて変えられないもの」とされているので、それを操作できるスタンドは限られています。

そんな激レアスタンドの内のひとつが、シンデレラです。辻綾のスタンドで、彼女はこのスタンドを使って「愛と出逢う人相」を作る店をやっていました。

店に置いてあるメニュー表はこんな感じ。

愛と出逢うメイク:1000YEN

愛を捉えるメイク:1500YEN

プロポーズさせるメイク:2000YEN

男を服従させるメイク:3000YEN

玉の輿にのるメイク:5000YEN

芸能人と結婚するメイク:7000YEN

 

ジョジョの奇妙な冒険」コミックス37巻より

作中でこのスタンドのメイクを施された山岸由花子は、まるで魔法のように康一と吸い寄せられ、望み通りのデートを達成しました。

この能力は、ただのメイクという言葉では収まりません。運命を操作しているようなものです。このスタンドなら、WOUの厄災に対抗できる希望があります。

自分を「運命が味方についている」状態になれる人相にすれば、WOUに立ち向かっても厄災が起きない、そんな状況が作れそうです。

 

他の候補は四つ。

ひとつは攻略法4でもあげたキング・クリムゾン。このスタンドは、運命を消し飛ばして変えることができるのが分かっています。*2厄災という決められた運命への対抗手段としては絶好です。

 

二つ目は、こちらも攻略法4であげたゴールド・エクスペリエンス・レクイエム。この能力は「実際に起こる真実に到達させない」つまり「運命を捻じ曲げる」力を持っています。

 

そして、近い未来に死ぬ者の運命を岩として形にするローリング・ストーンズ。まず、事前に「WOUに挑もう」と強く考えてみます。普通にWOUに挑めば勝ち目はありませんから、自分の死を暗示した岩が出てくるはずです。そうなったら、その岩をすかさず誰かに破壊してもらい、自身の死の運命を捻じ曲げます

賭けに近い戦略ですが、この状態でWOUに挑めば、厄災で決められた運命にローリング・ストーンズの影響で変わった運命が打ち勝つかもしれません。

 

最後はドラゴンズ・ドリーム。このスタンドは運命を操作しているのとはちょっと違いますが、暗殺風水により「絶対に攻撃が通る方角と完璧に守れる方角」(つまり運命的に最も良い場所)を指し示してくれるため、それに従ってさえいれば無傷で攻略できます。

 

メイド・イン・ヘブンも、世界の一巡が完成する直前は本体だけが運命を変えられる状態になるので、厄災を無効化できるかと思いましたが、本体の行動では運命が変わること、そしてWOUはその本体の行動が鍵となり発動する能力なので、結局厄災の発動を防ぐことはできないと判断しました。

攻略法7:チートにはチート作戦

WOUは何でもアリ。普通の手では倒すことはできません。ならば、こちらも「何でもアリ」になってしまいましょう。

ウンガロのスタンド、「ボヘミアン・ラプソディー」はまさに何でもアリのスタンドと言えます。

 

端的に言えば、作品の登場人物を「ファンタジー・ヒーロー」として呼び出し、それを目撃した人の中でその作品が好きだった人を作品世界に引き摺り込み、作品内の登場人物にして「ストーリーを追体験」させてしまうスタンドです。作者によって決められたストーリーからはどうやっても逃れられません

 

そして、重要なのは「今しがたストーリーを作ってその辺に描いた落書きでも能力が適用される」という特性。作中ではこれを利用して「全てのファンタジー・ヒーローを元に戻す」能力を持つファンタジー・ヒーローを作り、このスタンドを攻略しました。

しかも、一体どういうわけなのか、このヒーローは「追体験」ではなく現実に能力が発現していました。ともあれ、この特性を使えばいくらでも手はあります。

 

能力を発動させたらまずはこんな絵を描きましょう。

雑でも気持ちがこもっていれば大丈夫です。多分。あとはこの棒人間が動き出し、WOUを倒してくれます。

 

懸念点を挙げるとすれば、結局はWOUの「厄災」と、ボヘミアン・ラプソディーの「ストーリー通りになる」という運命の力のバトルになること。

WOUは普通に考えてありえない事態*3でも「厄災」として平然と起こします。このスタンドなら「ストーリー通りになる」という特性すら覆す可能性も捨てきれません。

 

そして、この絵を描く際に「『これはWOUを倒すキャラクターだ』と気持ちをこめる」必要があること。これは完全に敵意を向けているわけですから、描いている時点でやられる可能性はあります。

まとめ

ゴー・ビヨンド以外でWOUを倒せそうな方法のまとめです。

 

  1. WOUの方から追跡させ、スーパーフライで封印
  2. クリームでこの世の道理が通じない空間から攻撃
  3. イエローテンパランスホワイト・アルバムで全身を完全防護して近づく
  4. チョコレート・ディスコで厄災を全て受け流す
  5. ザ・ワールドキング・クリムゾンで厄災を回避
  6. D4C -ラブトレイン-で厄災を無効化しながら強引に近づく
  7. ゴールド・エクスペリエンス・レクイエムグリーン・グリーン・グラス・オブ・ホームで厄災をそもそも到達させない
  8. ヘブンズ・ドアホワイトスネイクで自分自身に命令し、追跡の意思を持たずに攻撃
  9. 本体の意思と関係なく発動するチープ・トリックヘビー・ウェザーを使う
  10. シンデレラで運命を操作して厄災を無効化
  11. ローリング・ストーンズで死の運命を捻じ曲げてから挑む
  12. ドラゴンズ・ドリームで運命的に最良の場所を把握する
  13. ボヘミアン・ラプソディーでWOUを倒せるヒーローを召喚

 

こうして見ると、無敵に思えるWOUも意外に付け入る隙があるように思えます。「追跡の意思を持たずに攻撃」すれば厄災の発動条件に引っかからないのはもちろんのこと、作中でのWOUは(厄災の力が弱まっているかつ相打ちとはいえ)花都による普通の攻撃で倒されたのを忘れてはいけません。ゴリ押しでも倒せる可能性はあります。

 

ゴリ押しがきく分、相手の「意思」をゼロにするゴールド・エクスペリエンス・レクイエムや、ヘブンズ・ドアーで「岸辺露伴を攻撃できない」と書かれて、攻撃する「意思」を無くされた状態よりも攻略しやすいぐらいです。

 

なお、この二つのスタンドも攻略法5の「追跡の意思を持たずに攻撃する」であげた、ヘブンズ・ドアホワイトスネイクチープ・トリックヘビー・ウェザーを使えば太刀打ちできると考えられます。

 

ちなみに、チートスタンドと名高いタスクACT4はどうでしょうか。ここまで読まれた方の中には、名前があがっていないことを疑問視する方もいるかもしれません。

結論から言うと、私はこのスタンドではWOUを倒せないと思います。

このスタンドはあらゆる防御を貫通して対象を追跡する能力。よって、絶対的な防御が能力のラブトレイン相手には有効でも、「相手の意思」を参照するスタンドには逆効果。上手くいったとしても相打ちが関の山です。

 

では今回はこの辺で。読んでいただきありがとうございました!

 

*1:この仕様は漫画版のみ。漫画版ではミラション自身もルール違反をしており、後ろめたさがあるので攻撃しても敗北判定にならないということを利用し、ぶちのめして勝利した。

アニメ版ではスタンドの仕様自体が変更された。マリリン・マンソンは公平にイカサマを取り締まるスタンドとなり、糸を使って無理矢理ミラションと1000球のキャッチボールを達成するという倒し方になった

*2:ドッピオvsリゾットで、エピタフの予知で見た未来は決まっていて変えられないが、キング・クリムゾンでその部分の時を飛ばせば回避できることが分かった

*3:雨粒が体を貫通する、落下する木の葉で指が切れるなど

「スクアーロ」の「クラッシュ」

能力値

能力

  • サメのような見た目をしたスタンド。

 

  • 近くにある液体にワープできる。水、スープ、血でもOK。一度のワープで移動できる距離はナランチャの見立てだと2~3m。液面の大きさによってスタンドの大きさも変わる。

評価

有用性:★★☆☆☆

 

ワープできるスタンドは貴重なので何かに利用したいところです。

クラッシュはワープする際に近くにあるものも一緒に移動させられます。しかし、一度にワープできる距離が短いうえ液体の中限定ということもあって人や物を運ぶのに有用とは言えません。

 

血管内にワープできるなら医療関係で役立ちそうですが、そんなことができるなら作中でナランチャを仕留める際に使っているはずなので不可能でしょう。*1

 

このように、ワープ能力は制約が多く活用するのは困難ですが、どうしようもなく残念な性能というわけではありません。視覚共有機能を持つ遠隔操作型スタンドというだけである程度の利便性が保証されているからです。

液中しか移動できないとはいえ、水道に落とした物を拾ったり、トイレの詰まりを処理したりといった使い方は出来ます。

そんなことならクラシアン呼べば良いじゃんと言われればそれまでですが…

 

危険性:★☆☆☆☆

 

大した危険は考えられません。

強いて言うなら、液面の大きさによってスタンドの大きさも変わるので、小さくなった時に攻撃されると致命傷になるということぐらいでしょうか。

 

悪用性:★★★☆☆

 

このスタンドは浅い水面でも空間を無視して物を引きずり込むことができ、さらにワープもあるので誘拐に使えます。

 

自衛力:★★★★☆

 

破壊力はDと頼りないですが、ワープ能力を上手く使えれば無傷で勝利を収めるのも不可能ではありません。

遠隔操作型スタンドなので接敵したらまず距離を取ることも大事ですが、なるべく液面の多い場所に誘導するのも忘れないようにしましょう。

相手に少しでも傷をつけられれば血液にワープできるようになるので一気に有利になります。

 

操作性:★★★☆☆

 

液体が多い場所でないとワープ能力を存分に発揮できません。排水溝や用水路はどこにでもありますが、大きい一つの水場なのでその中だけでワープするのは不可能です。

能力を察した相手に液体の無い場所に籠もられると全く手出しが出来なくなるのも厄介。

総評

日常生活で直接的に役立つような特殊能力を備えているわけではありませんが、視覚共有できる遠隔操作型スタンドというだけでそこそこ使えます。自衛力も及第点。

とはいえ、結局はバトル用の能力なので、欲しさでいえば最高と最低のちょうど真ん中ぐらいが妥当です。

というわけで、クラッシュの総評は、Cです。

関連

【相棒】

jojo-stand.hatenablog.com

 

第5部 黄金の風のスタンド一覧

 

*1:おそらく液「」がある場所にしかワープできない

「ティッツァーノ」の「トーキング・ヘッド」

能力値

能力

  • 対象の舌に取り付いて、言動が全て意思と真逆になるようにする。取り付いた舌は操れる。

評価

有用性:☆☆☆☆☆

 

「嘘をつかせる」となるとどうしても使い道が悪用寄りになってしまうため日常では使う機会がありません。

言動を真逆にする」性質なので悪人に使えば逆に善人に出来るかもしれないと考えましたが、悪事に限らず全ての言動が逆になるため一筋縄ではいかなさそうです。

 

危険性:★★☆☆☆

 

人の行動を左右できる能力のため、使い方によっては思わぬ事故を引き起こしそうではありますが、一度に操れるのが一人だけなのでそこまで大きな事態にはならないでしょう。

 

悪用性:★★★★☆

 

一見地味ですが、使うタイミングによっては恐るべき効果を発揮します。

どんな人間でも嘘しかつけなくなれば信用はあっという間に地に落ちるでしょう。それどころか、一般常識や簡単な計算すら正しい答えが出せなくなるためまともに生活が送れなくなります。

 

©「ジョジョの奇妙な冒険」コミックス56巻より

行動が真逆になるのを利用すれば、悪質な契約を結ばせたり、供述内容を工作して罪を被せたりもできます。

 

自衛力:☆☆☆☆☆

 

嘘をつかせるだけの能力で自衛は不可能です。言動が真逆になるとは書きましたが、作中でのナランチャを見るに攻撃は普通にされます

 

操作性:★☆☆☆☆

 

まず対象の舌に引っ付かないことには能力を行使できません。非スタンド使いなら知覚できないので心配ありませんが、スタンド使い相手だと能力を使うハードルは一気に上がります。

総評

そこそこ悪用の幅は効くものの、自衛には一切活かせない性能な上、能力を使うために舌に取り付かなくてはいけない関係上、スタンド使い相手だと能力の発動すらままなりません。

数あるスタンドの中からわざわざもらうようなものではないでしょう。

というわけで、トーキング・ヘッドの総評は、Eです。

関連

【相棒】

jojo-stand.hatenablog.com

 

第5部 黄金の風のスタンド一覧

 

The JOJOLands (ジョジョランズ) 12話 「その名も"チャーミングマン"」 感想

 

2話以来やってなかったジョジョランズの感想書きを再開します。ネタバレになるのを危惧して避けていたのですが、ネット上でジョジョランズの感想を書いている人が少ないと感じたので、もっと盛り上がってほしいという思いで。

ただし、ネタバレ目的ではなく、あくまで本誌を読んだ方と感想を共有する目的で書いていきます。

 

では、12話「その名も"チャーミングマン"」の感想です。

 

今回の話のポイント

  • 新たな仲間「チャーミングマン

 

  • 溶岩の性質

 

  • メリル・メイ・チー 久々の登場

新たな仲間「チャーミングマン」

新たな仲間の名前は「チャーミングマン」。

直訳で「魅力的な男」。ウサギ・アロハオエという名前を聞いた時はあまりの奇天烈さに驚いたものですが、まさかそれを越える名前が出てくるとは…

ただし、パコがウサギの時とは違い「…それ名前か」とやや疑問視していたので、偽名の可能性があります。「〜マン」系ならサウンドマンという前例もあるにはありますが。

 

ちなみに元ネタは「The Smiths」の「This Charming Man」という楽曲。

 

www.youtube.com

 

背景に溶け込む能力は本人が「生まれつきの体質」と説明していました。これが本当にスタンド能力とは関係のない体質なのか、スタンドについて詳しくないから体質と呼んでいるのかは現段階では不明です。

 

そして、彼に関する話題で何より注目すべきなのは彼の弟「マウカ」。

チャーミングマンが、彼とフアラライ山でマウンテンバイクでレースを行なっていた時、溶岩チューブに落ちてそれ以来行方不明になっています

警察を呼ぶも全く取り合わってくれず、むしろ犯人扱いされる始末。チャーミングマンはその後も一人でフアラライ山を訪れ弟を捜索していたようで、それが溶岩(で実験する露伴)を見つけるきっかけとなりました。

 

さて、彼の加入によりチームは5人(メリル・メイも含めれば6人)になりました。七部、八部では2人か3人行動が基本だったので、懐かしい感覚です。

九部は、五部のように、一人一人によりクローズアップしてやっていく形式になると思います。特にパコに関しては、1話から「空白の1年間」「父親の虐待」と話を広げられそうな議題が沢山ありますし、回想が楽しみです。

溶岩の性質

まずは、例の時計が早速帰ってきました。ただし、水没で壊れている上、30ドルと引き換え。溶岩の力と言えども、完璧な状態で、無償で手に入るわけにはいかないみたいです。

思い返してみると、8話で20ドル札が帰ってくる時も「パコ(正確にはチャーミングマンが化けたパコ)のスプライトにハエが飛び込む」というプチ不幸が起こっていました。

つまり、帰ってくる過程でどんなことが起きるかは未知数。ひょっとしたら、家族が死んでその保険金で戻ってくる…みたいな鬱展開もあるかもしれません。

 

そして、全話まで「溶岩の持ち主っぽさ」が全開だったチャーミングマンですが、溶岩を最初に発見したのは、実は彼ではなく岸辺露伴のようです。これはジョディオが予想していた通り。

チャーミングマンは、露伴が溶岩で実験を行なっていた様子を遠くから見ていただけ。しかし、その後弟の行方不明と溶岩に何らかの関係があることに気づいたようですし、独自の調査を行なっているのかも。

 

彼は「おまえら…金持ちになりたいのか…あの『溶岩』で? 無理だね それが分かるのは それぞれが脱落する時だろうがね」という不穏なセリフを言っていますし、やはり何か重大な秘密を握っているのは間違いありません。

次回、メリル・メイが彼を問い詰めるでしょうから、一気に真相が明らかになりそうです。

メリル・メイ・チー 久々の登場

メリル・メイが1話以来久々の登場。ハワイ島であったいざこざを瞬時に見抜く敏腕さを見せました。

ジョディオ達を問い詰める際も「下っ端の隠し事を許さない」という高圧的なスタンスというより、「後々トラブルになって泣きついてくる前に言いなさい」というスタンスだったのが凄く良かったです。

1話でもドラゴナの気遣いをしっかり褒めてましたし、面倒見が良さそう。これなら今後も、ポルポのように殺されることはなく、心強い味方となってくれると考えて良いでしょう。

疑問点

チャーミングマンの不穏な発言

→チャーミングマンがチームの全滅すら臭わせる意味深なセリフを言っていました。

溶岩について独自に調べ、弟の行方不明と溶岩を結びつける確信を得たのでしょうか。

 

「溶岩は不幸を呼び寄せる」と直感的に気付いた?

そうなると、溶岩を奪おうとした理由がよく分かりません。

 

行方不明の弟を探す手がかりになると判断したから?

それとも、溶岩は不幸を呼び寄せることに気付き、回収して始末しようとしたのでしょうか?

 

結局1話の「メリル・メイが予測していたあること」「どんな人数でも足りなかった」とは?

露伴宅への居空きはあくまで始まり。「どんな人数でも足りなかった」とは、溶岩との出会いから始まる「奇妙な冒険」のことを指しているのでしょう。

「メリル・メイが予測していたあること」は…溶岩の存在について知っていた?もしくは単にスタンド使いは引かれ合う性質を知っていて、用心したとか?

 

岸辺露伴は何故ダイヤをハワイ島に持ち込んだ?

→溶岩の性質を試すため?

そうなると、ハワイ島で溶岩を発見→日本に帰国→ダイヤを持って再びハワイ島へという流れになる。一度日本に戻ってまでダイヤを持ち込む必要はあったのか?

 

メリル・メイは何故新たな仲間にウサギを抜擢したのか?

→ウサギは猫攻略に一躍買ったのでスパイという線はないと思うのですが、彼女はどうして彼を仲間に入れようと思ったのでしょうか?

組織のボスなので審美眼が高く、どうにかしてウサギの才能を見抜いたんでしょうが…これは特に明らかにされることはないかも。

 

各個人がスタンドに目覚めた理由は?

→七部では悪魔の手のひら、八部では謎の歯形や岩人間の体質だったスタンドの発現理由ですが、九部ではまだ明らかになっていません。これは情報を待つしかない。

 

チャーミングマンのペットだったはずだけど、猫は置いてきたのか?

→最後の彼が写っているコマで猫の姿が見えないので置いてきたのでしょう。しかし、チームの誰かが「仲間にしよう」と提案してもおかしくない戦闘力の高さなので、何か仲間に加入しない理由づけが欲しいところ。チャーミングマンが「俺以外には決して懐かない」とか「もう愛猫たちを危ない目に遭わせたくない」とか言うだけでも良いのですが。

今後の展開

荒木飛呂彦の漫画術」から、荒木先生は「主人公たちにとって、常にプラスの展開になるように」話を作ることを重要視していることが分かります。よって、今後「溶岩を奪われてそれを取り返しに行く」という展開はあり得ません。

なので、今後の展開は、メリル・メイが溶岩を使った新たな犯罪を考えつき、それに沿って実行。しかし溶岩は金品と同時に不幸も呼び寄せる性質があり、チームの前に困難が立ち塞がる…という感じ。

 

七部の遺体、八部のロカカカとは違い、「奪う」ところからではなく「手に入れた」状態から始まるわけですから、主人公チームは、仲間を犠牲にしてまで溶岩を死守するべきか何度も選択を迫られる、そんな辛い展開が多くなるのではないかと予想します。

そしてその流れで、2話の時から言及されていたジョディオの内に秘めた冷酷さ(サイコパス)要素が出てくるわけです。

ジョディオは明らかに、ディオのような良心のタガがない悪のエリートとして描かれており、そんな「生まれついての悪人」でも幸せになれるのだろうか、というある種「ディオのリベンジ」とも言えるテーマが九部の議題だと思っています。

今はまだサイコパス要素が鳴りを潜めていますが、仲間が犠牲になっていく内に、「利用できるものは仲間だろうと使い倒す」性格に闇堕ちしそう。

 

まあ、仮にもジョースター家。闇堕ちを回避し、善人として生まれ変わる可能性はありますが、ディオのような真性の悪人が主人公というのは今までのジョジョで描かれてない議題ですし、やはり闇堕ち方面に興味が湧きます。

 

もし、ジョディオが悪のエリートとしての道を貫いて大富豪になるとしたら、ディオでは届かなかった夢を、ジョースター家の末裔が叶える熱い展開です。

ぜひともジョディオには、今までのジョジョの当たり前をひっくり返す存在となってほしいものです。

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【次回】

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【感想一覧】

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「サンダー・マックイイーン」の「ハイウェイ・トゥ・ヘル」

能力値

能力

  • 本体が自殺に及ぶと任意の相手を同じ方法で道連れにできる

 

  • 死に方は、水死、窒息死、爆死、墜落死、餓死にいたるまで忠実に再現される。

評価

有用性:☆☆☆☆☆

 

能力的に使い道が「無理心中」これしかありません。日常で役立つ機会が訪れることはまずないでしょう。

 

危険性:★★★★★

 

能力を使うためには自殺に及ぶ必要があるわけですから、危険性はもちろん最大の

 

悪用性:★☆☆☆☆

 

自分の体を犠牲にする必要はありますが、いつどこからでも好きな人間に傷を負わせることができます。

いきなり体に傷がついたり目の前に水が現れて呼吸が出来なくなったりしたら確かに驚きはするでしょうが、自身を傷つけてまでやる価値のあることとは思えません。

 

自衛力:☆☆☆☆☆

 

自衛に使う=自殺しなくてはいけない、と何が何だか分からない状況ですが、敵と対峙した時の対処法はこうです。

まず先手で自傷行為に及んでダメージが共有されることを見せつけます。そして「自分を殺せばお前も死ぬ」とハッタリをかまし*1相手が身を引くよう仕向けるのです。

 

賭けに近い戦略ですが、これが一番最小の負傷で済むやり方です。

普通に能力を使ったのでは相手を退けられた時にはほとんど瀕死でしょうし、下手を打つと自分が死ぬという最悪の結末が待っています。

 

操作性:☆☆☆☆☆

 

能力の発動には自傷行為が必須となりますが、マックイイーンの様子を見るに、本気で死ぬつもりで行為に及ばないと発動しない可能性があります。「死なない程度に」と意識したうえでの自傷では認められないかもしれないということです。

まず生への執着を断たねば動かせないわけですから、操作難度はあらゆるスタンドの中でもトップクラスと言えます。

総評

「自殺すると好きな人間を道連れに出来る」という能力は、全くもって応用が効かず無理心中以外に一切の使い道がありません。欲しいスタンド論争では名前が挙がることすらないでしょう。

というわけで、ハイウェイ・トゥ・ヘルの総評は、Eです。

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第6部 ストーンオーシャンのスタンド一覧

 

*1:本当は自傷行為のダメージしか共有されない

「フォーエバー」の「ストレングス」

能力値

能力

  • 実物の船と一体化している貨物船のスタンド

 

  • 船内の物はクレーンや換気扇、ガラスの破片に至るまで自由に操れる。

 

  • 本体は船内の壁をすり抜けて自由に移動できる。

 

  • 物質と同化しているため一般人にも見える

 

評価

有用性:★★★★☆

 

巨大な貨物船というだけのスタンドなので使い道は実際の船と同じです。シンプルに航海釣りを楽しむのに使うか、もしくは中でくつろぐのも良いでしょう。電気・ガス・水道は完備されています。

 

ちなみに貨物船は普通に買うと数十億円以上します。それが労せずして手に入ると考えると、貰って間違いなく損はないスタンドなのではないでしょうか。

長時間発現させる必要はありますが、船主としてビジネスを行うこともできます。

 

危険性:★★★☆☆

 

能力を解除すると船の像がドロドロに溶けて無くなってしまうので、乗っている時にうっかり能力を解除してしまうと、溺れ死ぬ危険があります。

 

悪用性:★★★★★

 

一度相手を船に乗せてしまえば、全てを好きに操れる船内で煮るなり焼くなり好きに出来ます。

見た目が完全に貨物船なので、上手く口車に乗せれば怪しまれずに乗ってもらえるでしょう。

 

自衛力:★★☆☆☆

 

ストレングスの中では全ての備品を思うがままに操れるため、要塞のように相手を完封する事が出来ます。船内に籠城していればまず負ける恐れはありません。

しかし、あまりにサイズが大きすぎるため出せる場所が限られますし、そもそも元となる船がないと能力を使えません。街中で敵と遭遇した場合は、ストレングスの媒体と出来そうな船がある場所まで逃げ切らなくてはいけないのです。

これはお世辞にも自衛力が高いとは言えません。

 

操作性:★★☆☆☆

 

元々本体がオランウータンですから、ストレングスは他のスタンドよりも多くのエネルギーを要求されそうです。普通の人間が使うとなると、持続して発現させる事は難しいかもしれません。(持続力Aなので心配ないかも?)

たとえ発現に成功したとしても、能力を解除する時が大変。このスタンドは一般人に見えるので、普通に解除すると大型船が目の前でいきなり消えたと大騒ぎになってしまいます。かといって、誰も見てない海上まで移動してから消すと、岸まで戻る手段が無くなります。

そう考えると、夜になって人通りが減ってからひっそりと消すしかなさそうです。規模が大きすぎるので、消すタイミングまでままならないのです。

総評

端的に言えば大きな貨物船を召喚するだけの能力ですが、なかなかに役立ちます。一般人ならとても手の届かない金額の船がタダで手に入るだけでもお得感がありますし、船内には電気・ガス・水道が完備されているため、もしこれらがスタンド能力により自給自足されているものだとしたら、無料の宿としても使えます。

ひとつだけ、元となる船が無いと能力が使えないのが致命的な欠点。もし手ぶらで敵スタンド使いに遭遇した場合は、船を見つけるまで逃げ惑う羽目になります。

 

総じて、貰って損はない能力ではありますが、結局は出来ることが実物の船とほとんど変わらないこと自衛に活かしづらいことが相まって、評価は中間より少し上程度に収まりました。

というわけで、ストレングスの総評は、Bです。

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第三部 スターダストクルセイダースのスタンド一覧

 

「ドラゴナ・ジョースター」の「スムース・オペレイターズ」

能力値

不明

能力

  • 四体から成る群体型スタンド。

 

  • 物体をスライド移動させることができる。重い物を動かすのは苦手。

評価

有用性:★★★★★

 

ペンで書いた文字や汚れ(ケチャップのしみや黒カビなど)、傷であろうと、スライドさせて別の物に移せば綺麗さっぱりと消せます。使い古した物を新品同然に戻せるわけです。

負傷しても別の物に移せば消せるため、治癒能力としても使えます。傷痕も残りません。

 

顔のパーツであっても動かせるので、美容整形的なことも行えそうです。目や鼻の位置を変えたり、シミやしわを消したりなど。

 

危険性:★★★☆☆

 

群体型としては歴代最少数で四体しかいない*1ため、一体でも傷を負うと本体にとって致命傷になります。セックス・ピストルズとは違い敵の近くで活動する機会は少ないものの、用心するに越したことはありません。

 

悪用性:★★★☆☆

 

作中では鍵のかかった扉や金庫を開けたり、車のナンバーを変えたり免許証を偽造したりと様々な用途で活躍しています。

特に、空き巣をやるのなら鍵の開錠役として良いお供になることでしょう。

顔のパーツをいじって人相を変えるという使い方も出来そうです。

 

自衛力:☆☆☆☆☆

 

物の位置を変えるだけの能力でパワーもスピードもほとんどないため自衛には一切使えません。むしろ、一体でも踏み潰されてやられたら大ダメージになるので、敵と遭遇したらすぐにスタンドを解除して逃げるのが賢明です。

 

操作性:★★★☆☆

 

四体という個体数の少なさゆえ、群体型特有の「スタンドへのダメージが本体に反映されにくい」という利点を活かせず、むしろ弱点になってしまっています。

重い物を運ぶのは苦手であり、何にでもスライド移動の能力が使えるわけではないという問題点も。

総評

自衛に全く使えないことと、個体数が少ないせいで群体型の「ダメージを分散できる」強みがなく、むしろダメージを負いやすくなってしまっていることが大きな減点ポイントとなりました。

ただ、戦闘能力の低さに目を瞑れば日常生活の様々な場面で役立ちそうなので、最低評価は免れました。

というわけで、スムース・オペレイターズの総評は、Dです。

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第九部 The JOJOLands (ジョジョランズ)のスタンド一覧

 

*1:余談だが、本編以外も含めると「JORGE JOESTAR」の「グランブル」、「世界一受けたい!!「ジョジョの奇妙な…」授業」で中川翔子さんが作った「ギガント・ストマック」の三体が最少である