もしもジョジョのスタンドがひとつだけ使えるとしたら ~「欲しいスタンド論争」に決着をつけるブログ~

「もしもジョジョのスタンドがひとつだけ使えるとしたら、どのスタンドを選ぶのが良いか」を多方面から考察するブログです。

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「プアー・トム」の「オゾン・ベイビー」

能力値

不明

能力

  • レゴブロックのような見た目をしたスタンドを地面に埋めることで、半径100m内の全ての閉鎖された空間内の空気が徐々に加圧されていく。スタンドに近づくほど加圧する力は高まる。

 

  • 上の現象は、一度発動すればスタンドを掘り起こした後も能力を解除するまでは持続する。能力を解除すると、レゴブロックのような見た目をしたスタンドは消える。

 

  • 加圧された空間から外に出たものには急激に減圧が発生し、特に生き物は血管内の空気が気泡となり血管が破裂してしまう。

 

  • 埋めたスタンドを掘り起こして手に持つと、自動追跡の加圧攻撃に加えて本体が触れた相手を加圧する直接攻撃ができるようになる。直接攻撃の加圧の方が自動追跡の加圧より強い。

 

  • 能力が発動すると対象の前に幻影が現れる。

評価

有用性:★☆☆☆☆

 

地面に埋めて発動する方の加圧は射程が無駄に長く気軽に使えないので、使うなら直接触って加圧する方です。

思いつく使い道はゴミを加圧してかさを減らすぐらいでしょうか。

 

安全性:★☆☆☆☆

 

射程が長い方の加圧は特定の相手を狙うことができず、スタンドを地面に埋めたのが誰であっても発動するため思わぬ事故を引き起こす可能性があります。

 

悪用性:★★☆☆☆

 

このスタンドで出来る悪事は大量殺人くらいしかありません。

現場にスタンドを回収しに行かなくてはいけないのも不便です。

 

自衛力:☆☆☆☆☆

 

定助の前で能力を解除して焦っていたのを見るに、すぐに能力を発動することはできないようです。おそらく、一度スタンドを地面に埋める必要があるのではないでしょうか。

敵に見つかってから慌てて埋めても間に合わないので、とりわけ奇襲に対する自衛力は皆無です。

 

たとえ埋める工程を済ましたとしても、相手が閉鎖された空間に入るまでは攻撃が始まらないという難点もあります。

 

操作性:☆☆☆☆☆

 

スタンドを地面に埋めるという工程を挟まないと何の能力も得られないのが非常に厄介です。

そこまでして能力を使えるようになっても遠隔の加圧は無差別攻撃なので使いづらく、近距離の加圧は相手に直接触れないといけない関係上、これまた使いづらい。

 

使用後にスタンドを回収しなくてはいけないのも不便です。

加圧攻撃は本体以外の全員を無差別に襲うので、仲間を呼ぶ訳にもいかず、大した能力もない自分一人で回収しに行く羽目になります。

総評

日常で役立つ場面がほとんど無い、得意分野であろう殺人にも使いやすいわけではない、発動条件の厳しさのせいで自衛すら困難と、あらゆる面において使い物になりません。

無差別に攻撃するスタンド自体あまり役に立ちませんが、その中でもオゾン・ベイビーは性能が微妙すぎます。わざわざもらう必要は無いでしょう。

というわけで、オゾン・ベイビーの総評は、Eです。

関連

第8部 ジョジョリオンのスタンド一覧

 

【気圧】

jojo-stand.hatenablog.com

 

「山小屋の主人、グッチョ」の「サバイバー」

能力値

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能力

  • 100分の7Vの弱い電気を流して周囲の人間の脳に無差別に電気信号を送り、強制的に怒らせて喧嘩させる

 

  • この効果が発動するためには電気を流すために床と攻撃対象の靴が水で濡れている必要がある。

 

  • 能力の影響下にある人は、対峙している相手の肉体的に優れている箇所が分かるようになる。

評価

有用性:☆☆☆☆☆

 

日常で周囲の人間を怒らせて得する場面は恐らくありません。

 

安全性:☆☆☆☆☆

 

縛りはあるものの、どこでもデスマッチを開けるわけですから、その危険性の高さは想像に難くないでしょう。

 

ただし、本体も例外なく周囲の人間の喧嘩に巻き込まれる上、スタンドは自衛に一切使えない性能をしているので、能力を使うリスクは本体にとってもかなりのものです。

 

悪用性:★★★★★

 

この能力は、一瞬で人間関係を崩壊させることができます。

イチャつくカップルを別れさせたり…など陰湿な使い方が主になりそうですが、発動する状況によっては取り返しが付かないほどの被害を出せます。

 

例えば国家の首脳同士の対談中に発動したら?

殴り合いの喧嘩に発展するほどに憎しみを増幅させる能力ですから、国を動かす権力を持った者がくらえば、その勢いのまま宣戦布告開戦まで行く可能性は大いにあります。

スタンドに「強い」「弱い」の概念はない。たった100分の7Vの電流で人類が滅びることも有り得るわけです。

 

自衛力:★☆☆☆☆

 

すでに敵対している相手を怒らせても、自分が有利になるというよりは、むしろ怒った相手が痛覚・恐怖心・善意を失った状態で向かってくることになるので完全に逆効果です。

 

使うのであれば、敵対する前に相手のチームに仲間割れを引き起こすのがベスト。

しかし足元が水で濡れていないと使えないという縛りがあるので、何かしらの工夫が必要です。

雨が降るのを待つのが一番確実でしょうか。

 

操作性:☆☆☆☆☆

 

やはり足元が水で濡れていない発動にすら至らないという点が厄介です。

雨の日を待つか、怪しまれるのを覚悟で水を撒くか、どちらにせよ使いづらいのは間違いありません。

 

また、サバイバーの本来の本体の山小屋の主人は、ほとんど無意識レベルでこの能力を発動しています*1

 

このスタンドは使いやすいか使いにくいか以前に、元から制御できないというわけです。

山小屋の主人もこの能力のせいで周囲で暴力沙汰が絶えず、散々な人生を送ってきたことが分かっています。

幼少の時から彼の周りに近づいた者はみんなケンカを始めたそうだ

憎しみの強さは当人の心の問題だ

両親も殺し合い寸前のケンカで離婚し兄弟も全員バラバラだ

 

ジョジョの奇妙な冒険 ストーンオーシャン」7巻より DIOによる山小屋の主人の生い立ちの解説

 

人の来なさそうな山小屋に籠っていたのはそうしたトラブルを避けるためだったのでしょう。この能力を手に入れたら最後、一生人と関わらずに生きていく覚悟を決めなくてはならないかもしれません。

総評

人間関係を一瞬で壊せる能力ですから、人脈が物を言う世の中、使い方次第では意外に強力かもしれません。

しかし、攻撃対象を自由に決められないこと、使う制約が厳しいこと、喧嘩に巻き込まれて自分が損害を負う可能性があることなどから、使いこなすのはほとんど不可能と言って良いでしょう。

 

というよりそもそも、このスタンドは完全には制御が出来ないようです。

つまり、手に入れたが最後「気を抜くと周囲の人間が喧嘩を始めてしまうかもしれない」という緊張を一生味わい続けることになります。

どんなにスタンドが欲しくても、サバイバーは貰わない方が賢明です。

というわけで、サバイバーの総評は、Eです。

関連

第6部 ストーンオーシャンのスタンド一覧

 

*1:女性の登山客に体臭がくさいと言われたことに少し頭の中で怒っただけで能力が発動した

「エルメェス・コステロ」の「キッス」

能力値

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能力

  • 手の平からシールを出すことができ、そのシールを貼ったものは2つに増える*1

 

  • シールを剥がすと元の1つに戻るが、その際増やした物体に破壊が生じる

評価

有用性:★★☆☆☆

 

好きなものを2つに増やして楽しめますが、何を増やすのが良いでしょうか。

何を増やすにせよ、シールを剥がした時に破壊されるのがネック。

お気に入りのCDを増やして鑑賞用と保存用にしようなどとすると、CDが壊れてもいいからと剥がさない限りずっとシールが貼られっぱなしになります。あまり喜ばしいことではありません。

 

剥がした時に全て元に戻ってしまうことを考えると、消耗品を増やすのも駄目。自分を増やせば作業効率を上げられますが、剥がした時に大怪我します。

そして、間違っても食べ物だけは増やして食べてはいけません。スポーツ・マックス戦の描写を考えると、元に戻る力で体を突き破られてしまいます

 

安全性:☆☆☆☆☆

 

シールを回収する時に、増やした物体は破壊されるので、壊れてもいい物以外には貼ってはいけません。

 

また、シールを貼る行動はキッスの能力で行いますが、実は剥がす行為は誰にでもできます。

誰かに勝手にシールを剥がされて、思わぬタイミングで増やした物が戻ってしまわないようにしましょう。

 

そして、破壊だけでなく元に戻ろうとして引き合う力も結構強いので、元に戻る時の動線上に自分が来ないように気をつけましょう。

 

悪用性:★★★★★

 

どんな物でも完璧なコピーを作れるとなると、まず思いつくのは金銭の増殖

お金を増やしてから預金するようにすれば、単純に持ち金を倍にすることができます。あとは引き出すことでちゃんとした紙幣を入手し、自分が預けた分はシールが剥がれて破壊されようが知らんぷり。倫理的に問題しかない使い方ですが、堅実にお金を増やせます。

 

一番モラル的に問題があるのは人間そのものにシールを貼って増やす行為。*2

目の前で増やすことになるので怪しまれずにやるのは至難の業ですが、一度増やしてしまえば人を騙したり本人の名声を落としたりと様々な悪事に使えます。

 

元の1つに戻る時に生じる破壊も使えます。

物の強度に関わらず確実に破壊できるので、特に大きな物、例えば高層ビルなどにシールを貼って剥がすだけで甚大な被害を生じさせられます。

 

実際に作中でやっていたことの中では、人の舌を増やしてひとつを持っておくことで、その人間の発言を盗聴するという悪用方法があります。

これは非スタンド使い相手なら怪しまれずに実行できるようです。

 

自衛力:★★★★★

 

能力値を見ればわかる通り、スタンドの基本性能がとても高い*3ので自衛には苦戦しません。

シールを使ったトリッキーな立ち回りで撹乱できればなお良し。

 

操作性:★★★★☆

 

能力の発動に「シールを出して貼る」というやや面倒な工程を挟む必要があります。隙が多いので戦闘中に行う時はしっかりタイミングを見計らいましょう。

総評

物を複製できる能力は分かりやすくて便利ですが、やはり元に戻す時に破壊が起きてしまうのがどうしても気になるところ。

一度預金して引き出すという工程を踏めばお金を確実に増やせるのは便利ですが、良くも悪くもそれだけという印象。

増やしたら便利かつ後で壊れても良い物は意外にないもので、利便性の高そうな能力の割に日常で役立つ状況は多くありません。

 

しかし、悪用することを考えると、人間を増やすという独自の用途が浮かんできます。複製した人間を好きに扱い、都合が悪くなればシールを剥がして始末するというあまりに無慈悲な行為が行えます。

というわけで、キッスの総評は、Bです。

関連

第6部 ストーンオーシャンのスタンド一覧

 

【複製】

jojo-stand.hatenablog.com

 

*1:この際、シールがオリジナルとコピーのどちらに貼られているかは任意で決められる

*2:アンダー・ワールド戦で行っている

*3:精密動作性以外全てA

スタンドはどう分類するのがベストなのか? 考えてみた

このブログで利用している分類方法は、ブログ内を検索しやすいようにスタンドの特徴を型として当てはめただけであり、1つのスタンドに明確に1つの分類が付くわけではありません。

というわけで今回は、スタンドを明確に分類する(2つ以上の分類が複合しないようにする)方法について考えてみたいと思います。

 

管理人が考えた分類方法まとめ

 

射程距離で分類する

 

役回りで分類する 

 

能力の発動の仕方で分類する

 

見た目で分類する

 

数で分類する

 

射程距離で分類する

 

本体に近い距離でしか活動できないが高い火力と性能を持つ近距離パワー型、本体から離れて活動できるが火力と性能が劣る遠隔操作型に加え、本体の意思で動かせない代わりに本体から離れて活動することと高い火力を両立した自動追跡型の3つに分類する。

 

備考

 

近距離パワー型、遠隔操作型、自動追跡型のワードは本編で繰り返し登場しているので、最も公式らしい分類の仕方と思われる。

ただしこの方法だと、スタンド像が無いタイプのスタンドを、「本体と一体化しているので近距離パワー型」と少し無理がある分類をすることになる。

 

役回りで分類する

 

能力が主に相手を攻撃することを目的としているスタンドをアタッカー型とし、能力が補助に向いているスタンドをサポーター型とする。ここで言う「補助」とは、探索・回復・自己強化・相手の弱体化など。

 

アタッカー型はスタープラチナ、ザ・ハンド、パープル・ヘイズ、プラネット・ウェイブス、タスク、アーバン・ゲリラなど。

 

サポーター型はハーミットパープル、パール・ジャムムーディー・ブルースリトル・フィート、ドラゴンズ・ドリーム、TATOO YOU!、ペイズリー・パークなど。



備考

 

完全に2極化できる点は評価に値する。

アタッカーなのかサポーターなのかの判断が少し曖昧なのが難点。(例えば、クレイジー・ダイヤモンドエアロスミスは両方の性質を併せ持つ)

 

能力の発動の仕方で分類する

 

能力を使うために何をする必要があるのかで分類する。

 

スタンドが直接触れることで能力を使用する接触

(例:クレイジー・ダイヤモンド、キラー・クイーン、ゴールド・エクスペリエンス、クラフト・ワーク)

 

特に触れるなどの条件はなく、念じるだけで能力が使える思念型

(例:ザ・ワールド、ヘブンズ・ドアー、キング・クリムゾンウェザー・リポート

 

スタンドが体の内部で生成したものを利用する内部生成型

(例:マジシャンズレッドの炎、キッスのシール、ソフト&ウェットのシャボン玉)

 

付属している道具を使うスタンドもこの分類になる。

(例:シルバーチャリオッツの剣、ハーヴェストの注射針、パープル・ヘイズのカプセル、ボーン・ディス・ウェイのバイク)

 

そして、スタンドの外部にある何らかのエネルギーを利用する外部供給型

(例:エボニーデビル、レッド・ホット・チリペッパー、ノトーリアス・B・I・G)

 

外部の物のエネルギーを利用しているという意味で、このブログにおける物質同化型もこの分類になる。ストレングス、ホイール・オブ・フォーチュンなど。

 

また、本体が直接触って使うことで能力を発揮するスタンドもこの分類とする。

(例:エンペラー、アヌビス神、ビーチ・ボーイ)

 

本体が身にまとって使うスタンドもここ。

(例:オアシス、スカイ・ハイ、キャッチ・ザ・レインボー、20th Century Boy)



備考

 

分類基準がやや複雑で検索に使うには不便か。

まだ実際に全てのスタンドを分類したわけではないので分からないが、この分類の中に収まらない、もしくは分類が重複するスタンドがあるかもしれない。まだまだ改善の余地あり。

 

見た目で分類する

 

有機無機的か、そして人型人型でないかで分類する。

 

つまり、

 

有機人型 

スタープラチナ、ゴールド・エクスペリエンス)

 

無機人型 

ジャッジメント、シンデレラ、ソフト&ウェット)

 

有機非人型 

(ハーミットパープル、タワーオブグレー、サン、クラッシュ)

 

無機非人型 

(エンペラー、バステト女神、ザ・ロックエアロスミス

 

の4種類に分類。



備考

 

人型かそうでないかはともかく、有機的か無機的かの判断は曖昧

生物モチーフか機械モチーフかである程度は判断できる。

 

また、そもそも像が無いタイプは分類できないという問題があるため、実際はこれに「無像型」を加えて運用することになるだろう。

 

数で分類する

 

最もオーソドックスな、1人が1つのスタンドを所有しているのを一体型とし、ハーヴェストなどの小さいスタンドが複数体いるのを群体型とする。

さらに、本体が能力を直接使っていて、スタンド像が存在しない零体型を加えた3種類に分類する。



備考

 

群体型というワードが作中で何度も登場するので、それを何とかして織り込めないかと思い生まれた分類方法。

織り込めたのはいいものの、スタンドは基本的に一人一体なので、大半のスタンドが一体型に分類されてしまいほとんど分類の意味を成していない

 

 

まとめ

いかがでしたでしょうか。

今回は少し毛色を変えて、考察寄りの記事を書かせていただきました。今後はこういう考察系の記事をたまに出していきます。

その分投稿ペースは遅くなりますが、何卒ご理解を。

 

ところで、あなたのお気に入りの分類方法は見つかったでしょうか。無理があるものが多いと感じた方もいると思いますが、こじつけでも好きな漫画を考察するのは楽しいです。

この記事が少しでもジョジョをより楽しむ参考になったら嬉しいです。

 

 

どれぐらい先になるかは分かりませんが、「スタンドの欲しさのランク付け」が一段落したら、この記事で挙げた方法で、全てのスタンドを実際に分類しようと計画しています。お楽しみに。

「ファニー・ヴァレンタイン」の「D4C(Dirty deeds done dirt cheap・いともたやすく行われるえげつない行為)」

D4C -ラブトレイン-は聖なる遺体が無いと発動できない能力なので今回は考えません。

能力値

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能力

  • 人や物を何かで挟み込むことで、平行世界に転送する。本体自身も転送可能で、不可能なのは聖なる遺体のみ*1

 

  • 逆に、平行世界からオリジナルの世界(基本の世界)に人や物を転送することもできる。

 

  • 平行世界は無限に存在し、少しずつ何かが違っている

 

  • 違う世界の同じ人や物同士が出会うと、細切れになって対消滅する。本体のみは例外。

 

  • 平行世界の自分にスタンドを託すことができる。託された側が新しい本体となり、託した側の記憶が全て移動する

 

  • 平行世界はオリジナルの世界とほぼ同じだが、D4C聖なる遺体だけはオリジナルの世界の1つしか存在しない。

 

  • 平行世界に送る・平行世界から連れてくる行動はD4Cを使わないと出来ないが、元の世界に帰すことは、挟み込むことさえできれば誰にでもできる

評価

有用性:★★★★★

 

平行世界を無限に作り出せる、という能力はドラえもんの「もしもボックス」*2を彷彿とさせます。

 

もしもボックスと違うのは、狙った世界に行ける訳ではないということです。

例えばオリジナルの世界では亡くなってしまった人が生きている世界に行きたいとしたら、その人が死んでいない世界線に当たるまで平行世界を移動しつづけて探す必要があります。

「運命」のせいか、その人が死んでいない世界線がいくら探しても見つからない場合もあるようです。

そんな困難はあるにせよ、引き次第では(根本的には別の人間ではありますが)故人に再び会うことができるというのは魅力的。例えば、故人の作家が生きている世界に行ければ、幻の新作が読めるわけです。こういった体験は、他のスタンドでは決して味わえません。

 

現実と似た世界でシミュレーションができる能力としても活用できます。

平行世界での行動がオリジナルの世界に影響を及ぼすことはないので、オリジナルの世界でやってみたいことを先に平行世界で試して、上手くいったらオリジナルの世界でも実行する、という風にすれば、人生において常に良い選択ができるようになります。

 

平行世界で好きなことをして、飽きたら元の世界に帰るという遊びも楽しそうです。

 

安全性:★☆☆☆☆

 

同じ物同士が出会うと消滅してしまう性質はやはり注意しなくてはいけません。

うっかり消してしまっても、物ならまた別の世界から取ってくればいいですが、人の場合はそうはいきません。

自分の大切な人を失わないためにも、その人自身やその人にまつわる物はオリジナルの世界に持ち込まないのが吉です。

 

悪用性:★★★★★

 

殺人を犯す際は平行世界から同一人物を連れてくれば、殺害から証拠隠滅まであっという間に終わります。

そもそも一度平行世界に送ってしまえばD4Cの能力のからくりを解かない限り帰ってこれないので、都合の悪い相手を一時的に消し去るのに使えます。

 

また、いつどんな状況でも何かに挟まれば平行世界に逃げられるので、悪事がバレても捕まる心配はありません。

捕まった際に床に押さえつけられでもしたらしめたものです。一瞬で抜け出してしまえます。

 

コピー品を別の世界から取ってこれるわけですから、自分が所有している高価なもの、例えば指輪などを別の世界から大量に持ってきて売り払えばお金儲けができます。

しかし、同じ物同士が出会うと消滅してしまうので、この方法はあまり有用ではありません。

お金持ちにはなれない…

 

またおそらくですが、平行世界を移動する際は、「その世界の対応する場所」から出てくるようになっています。(ディエゴを星条旗で挟んだ時は、ディエゴは平行世界の星条旗の中にワープした)

これを応用すれば、例えばA地点からB地点まで移動する時に、

  1. A地点で何かに挟まって平行世界へ
  2. 平行世界でB地点まで移動
  3. B地点で何かに挟まって元の世界に戻る

という動作を挟めば、完全に足跡を消して移動できます。これは何かと利用できそうです。

 

自衛力:★★★★★

 

能力値を見て分かるように、スタンド自体の性能が高いので能力に頼らずとも十分自衛ができます。

 

能力を自衛に使うとしたら、単純に逃げるのに使うのが一番です。相手は能動的に平行世界に移動することはできないので、絶対に逃げ切ることができます。

 

他には、隣の世界の自分を連れてきて即戦力にすることもできますし、そもそも挟み込むような攻撃は全て無効化できるので、ダメージを受けること自体少ないです。

致命的なダメージを負った際は平行世界の自分と入れ替わることで傷を完治できますが、結局オリジナルの自分はそのまま死んでいくことになるので、活用できるとは言い難いです。

 

操作性:★★★★☆

 

何かで挟まないと能力が使えないという縛りがありますが、そこまで厄介ではありません。

カーテンの裏やドアの隙間など挟む場所は身の回りにたくさんありますし、「挟んだ」判定も甘く、落下する水ですら挟んだことになります。もし雨が降っていれば、どこでも使えるようになるわけです。

 

厄介なのは、同じ物同士が出会うと対消滅するという性質です。慣れないうちは平行世界から物を持ってくるのは避けた方がいいでしょう。

総評

D4Cは無数に存在する平行世界を移動できます。

基本的な活用法はオリジナルの世界でやりたいことをシュミレーションする場所として使うことでしょうか。

 

また先ほどから「オリジナルの世界」という言葉を何度も用いていますが、平行世界はこのスタンドによって作られた世界という訳ではないので、どれが本物の世界かという区別はほとんどありません。(聖なる遺体の有無以外)

極端な話、自分好みの世界を見つけて住みつくのもアリかもしれません。

 

何にせよ、可能性を感じる能力ではあります。今回はその可能性を買いましょう。

というわけで、D4Cの総評は、Sです。

関連

第7部 スティール・ボール・ランのスタンド一覧

 

*1:ただし、平行世界への移動をお披露目した初回だけディエゴの所持する左眼球が平行世界に行っている

*2:望み通りの世界に行けるドラえもんのひみつ道具

お知らせ

いつも閲覧いただきありがとうございます。

 

今までこのブログで毎日投稿を続けてきましたが、最近忙しくなり、投稿頻度と記事の質を両立できないと判断したため、今日1/17日から不定期投稿になります。

 

なるべく投稿を増やせるよう努力していくので、これからもよろしくお願いします。

 

 

2023/6/13追記:

毎週金曜19時投稿になりました。

余程忙しくない限りこの日程で投稿を続けていきます。

「アラビア・ファッツ」の「サン(太陽)」

能力値

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能力

  • 太陽の形をしたスタンド。周囲に高熱を放つ。作中では地表温度を摂氏70度以上にまで上げた。

 

  • 光線を発射して攻撃できる。

評価

有用性:★★★★☆

 

他のスタンドと比べて保有エネルギーの量が遥かに多いのが特徴。これを活かし太陽光発電をすれば電力が得られます。

スタンドは自由に大きさを変えることができるので、小さくすれば室内でも使えそうです。

これなら家にいながらして日光浴日焼けを楽しめますし、家庭菜園をやっていたら、好きなだけ太陽の光を浴びせられるので美味しい野菜を育てられるでしょう。

 

冬はストーブとして使えますし、積雪量の多い場所に住んでいる人は、このスタンドに雪を溶かしてもらえば雪かきの手間が省けます。

 

安全性:☆☆☆☆☆

 

サンの発する熱は、範囲内にいる全員に影響があります。もちろん本体も例外ではありません。使う時は熱中症対策を万全にしないと危険です。

また、保有するエネルギーの量が莫大なので、触るのはおろか、直視するのも危険と思われます。もし本物の太陽と同じように紫外線を放っているとしたら、使用するたび皮膚癌のリスクを上げてしまうことになります。

 

濫用は控えた方が吉です。

 

そしてそもそも太陽が2個に増えるということ自体が異常なことで、社会にどんな影響が及ぶのか、というのは想像もつきません。

気温が少し上がるだけでも気象や生態系は大きく変わります。それによりどんなことが起こるのか、最悪のケースまで予想する責任力が、この能力を使う時には求められます。

 

悪用性:★★★★★

 

日本では気温が31度以上で熱中症の厳重警戒警報が出るぐらいですから、気温が70度まで上がったら大量の死人が出ることは容易に想像できます。

 

また、夜の間ずっと発動しておけば夜に冷やされるはずだった大気が熱いままになり、効果範囲内の気温がどんどん上がっていくことになります。これを続ければ範囲内の都市は壊滅するでしょう。

 

自衛力:★★★☆☆

 

まともな自衛の手段が光線で攻撃することしかありませんが、スタンド自体の射程が100m以上あり、相手を寄せ付けないようにしていれば蒸し焼きにして倒せるので光線が打てるだけでも十分です。

 

しかし、本体を直接狙われた場合は話が別。この場合、攻撃を受ける手段が何一つありません。

本体の位置さえバレなければかなり有利に立ち回れるので、人混みに紛れるなどの工夫をして使いましょう。

 

操作性:★☆☆☆☆

 

サンから放たれる高熱は本体にも影響があります。何らかの暑さ対策がないと使えません。

アラビア・ファッツは空調を完備した車を使って対策していましたが、そんな目立つ物があると本体の位置を特定されやすくなるので完璧に暑さ対策をしようが使いやすいとは言えません。

 

鏡で場所を隠していたのは間抜けに見えて案外最善のやり方だったのかも?

総評

このスタンドは一見太陽と見分けがつかないほど莫大なエネルギーを保有しています

燃料不足が問題になっている現代、このエネルギーを有効に活用できれば社会のためになりそうです。

が、多すぎるエネルギーというのは諸刃の剣で、気象や生態系の変化など、社会に与える悪い影響も決して少なくありません。

もし手に入れたとしても迂闊に使えない、危険なスタンドといえます。

というわけで、サンの総評は、Dです。

関連

第3部 スターダストクルセイダースのスタンド一覧