能力値
能力
- 本体に気を遣わせた人の記憶を無作為にひとつ奪い、チェスの駒の形にする。
- 本体だけはチェスの駒に触れると中の記憶を見て楽しめる。
- チェスの駒が破壊されると、記憶が完全に消滅し、永遠に思い出せなくなる。
- 本体が記憶を奪った対象の影を自ら踏むと、その対象から奪った記憶が全て戻っていく。
評価
有用性:★☆☆☆☆
この能力の目的は、人から記憶を奪い、それを見て楽しむというものです。それ以上でもそれ以下でもありません。コレクター気質の人には良いかもしれませんが、記憶を奪うという行為自体が悪用に当たるので、日常で使うには不向き。
奪う記憶を選べさえすれば嫌な記憶を取り除く商売が出来そうですが、どれを奪うかは無作為に選ばれるので残念ながら不可能です。
安全性:★☆☆☆☆
人から奪った記憶を破壊すると、その記憶はこの世から完全に消滅し、二度と思い出せなくなります。奪った記憶はチェスピースの形になるので(おそらく)一般人相手にも見える上、強度も大したことありません。(地面に叩きつけただけで壊れるレベル)
よって、記憶の管理は厳重に行うことです。大弥はリビングに堂々と置いてましたが、私たちは大事にしまっておくようにしましょう。
悪用性:★★★☆☆
手間はかかるものの、記憶を奪い取って一生思い出せなくできるという点は悪用できそうです。例えば、人からスキルや知識を奪って働けなくしたり、大弥がやっていたように、家族や友人などの記憶を奪って廃人にして、自分に依存させたり。
秘密情報を聞き出す能力としても使えます。どんなに口が堅い人でも、この能力で直接記憶を引きずり出してしまえば関係ありません。
自衛力:★★★☆☆
スタンド像自体は戦闘力を持ちませんが、上手く使えば簡単に敵を無力化することが可能です。
特に、「スタンドの記憶」を奪うことさえできれば、相手は一般人同然となります。あとは自由に処理しちゃいましょう。
ただし、こういった重要な記憶を奪うには、ある条件を満たす必要があります。詳しくは「操作性」の項で。
操作性:★★★☆☆
この能力の発動条件は「相手が本体に気を遣わせるような行為をする」という不明瞭なもの。大弥はこの能力の発動条件をこのように解説していました。
具体的に言うと... そーねェ~~
何もしないってことかな... あなたのためを思って言うと...
とにかく「自然体」 それが仕事よ
「ジョジョリオン」2巻より 東方大弥のセリフ
このセリフや作中描写から考えると、相手が余計な行動や何か企むような行動をすると発動するようです。
よって、この能力の運用法はこうなります。
最初は、相手がつい手を貸したくなるようなことをしてミスを誘いましょう。そして、ひとつでも記憶を奪えたら、相手は取り返そうと影を踏ませにくるので、その行動を指摘すればまた能力が発動し、次々と記憶を奪えます。
襲い掛かってくる相手の場合は簡単です。「攻撃してくる」なんて自然体とはかけ離れたことですから、相手が構えた瞬間即座に能力が発動してくれます。
しかし、この能力にはもうひとつ大きな難点があります。この能力、「ルールを説明しないと十分に能力を使えない」制限があるのです。
『公正さこそルール』 『ルールこそパワー』なの...
「ジョジョリオン」2巻 東方大弥のセリフ
ルールの公正さは「パワー」
......だから あたしの「カリフォルニア・キング・ベッド」ちゃんの弱点も教えてあげる
「ジョジョリオン」2巻 東方大弥のセリフ
このように、このスタンドのパワーは、「相手に能力の詳細を詳しく教える」ことにあります。その証拠に、能力を詳しく説明していなかった時に奪った記憶が「階段の手すりにあったマーク」という比較的どうでもいいものなのに対し、能力の弱点まで教えてから奪った記憶は「広瀬康穂」「ソフト&ウェット」と非常に重要度の高いものとなっています。
特に、スタンド使い相手から「スタンドの記憶」を奪えばほぼ完全に無力化できるので、リスクを承知で弱点を教える価値はありそうです。
ただし、こうして苦労して記憶を奪っても、一度でも影を踏まれたら全て元に戻ってしまいます。
それを防ぎたい場合は、記憶を奪い次第チェスを破壊して消滅させればOKです。チェスを壊せば、奪った対象にも少し物理ダメージがいくので一石二鳥。
しかし消滅させると当然その記憶を見て楽しむことはできなくなるので、ケースバイケースで対応しましょう。
総評
この能力の魅力は「記憶を奪い、それを見て楽しめる」というところにあるわけですが、これホワイトスネイクで出来ちゃいます。というか身も蓋もないことを言うと、この能力、ほぼ全てにおいてホワイトスネイクの下位互換です。
ホワイトスネイクは相手の顔に触れるだけで全ての記憶を奪えるのに対し、こちらは面倒な条件を満たしてランダムでひとつだけ。しかも影を踏まれただけで戻っていってしまいます。
面白い能力ではあるものの、完全上位互換がいるので評価が伸び悩みました。
というわけで、カリフォルニア・キング・ベッドちゃんの総評は、Dです。
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