つるぎが折り紙以外にスマホや人間なども折っていたことから無像型、康穂が折り紙を使った際も能力が発揮されたことから、折り紙自体にも特殊な性質があると考えて物質同化型にも分類します。
能力値
能力
- 物や人を元の物質の性質に関わらず折ることができる。
- 折り紙を作ると、その形状に応じた特性を発揮する。例えば、蝉や鶴なら空を飛び、バナナなら踏んだ相手を転ばせ、消防車なら液体を入れて走ることできる。
- 作った折り紙に触れた対象に、物の見分けがつかなくなるなどの幻覚を見せられる。射程距離は数十メートル。
- 折り紙を本体以外が折っても、形状に応じた特性が発揮される。
評価
有用性:★★★★★
ペーパー・ムーン・キングの最大の強みは、作った折り紙が形状に応じた特性を発揮する点です。
作中ではカエル、蝉、バナナ、車、消防車、鶴が登場しましたが、「折り紙+名前」で検索すれば大抵の物の作り方が見つかるため、このスタンドがあれば実質無限大の能力を得ることができます。
折り紙に本体と視界を共有する機能はありませんが、スマホを折り紙にすればカメラを通じて偵察が行えます。
大きい紙を使えば人が乗れるサイズのものを作ることもできるでしょうから、折り紙の車で移動したり、鶴や飛行機で空を飛んだりも可能です。
幻覚能力も非常に便利。愛唱はバスが常敏に見えていることに掴みかかっても気付かなかったため、視覚だけでなく聴覚や触覚までも騙せると考えられます。
周囲の物を美女にするなど、様々な楽しみ方が考えられます。
味覚も欺けるなら、貧相な食事を高級食材に見せたり、嫌いな食べ物を大好物にしたりできます。
水をジュースにしたり、味付けを濃いめに錯覚させたりすれば健康にも良いでしょう。
ただし、自分に幻覚を使えるかどうかは不明なので注意。
安全性:★★★★☆
気になるのは「折り紙へのダメージが本体にフィードバックされるか」という点。
愛唱戦で折り紙を踏まれた際につるぎが負傷していますが、一方で、定助に踏まれたりスピード・キングで燃やしたりしても平気という相反する描写が存在します。
おそらく、前者は「愛唱を尾行する」という任意操作、後者は「定助の足元まで飛んでいけ」「走れ」とだけ命令して動かす自動操作であるため、ダメージフィードバックの有無に違いが生じたと考えられます。
いずれにせよ、任意操作をしている時は折り紙が破損しないよう十分に注意しましょう。
悪用性:★★★★★
幻覚を見せることで、別人に成り済ます、木の葉をお金に見せて金品を騙し取るなどの様々な犯罪が可能になります。
また、初めて能力を使った際に折り紙が触れた康穂を折っていたり、スタンドが暴走した際はつるぎ自身が鶴の折り紙のようになっていたことから、人間だろうと折ることができることが分かっています。
折り紙にしたものは自身のスタンドとなり、自分の意思で動かすことができるので、人間を折りたたんで自分の支配下に置くという悪魔のような所業が行えます。
自衛力:★★★★☆
一度折り紙に触れさせることさえできれば、幻覚を駆使して敵を翻弄できます。
「折り紙に触れさせる」という条件を満たすのが困難に思えますが、作中では定助とプアー・トムに気付かれずに触れさせているため、こっそり近づくのは案外得意。
紙飛行機など高速移動できるものを飛び道具にしてぶつけるという手もあります。
操作性:★★★☆☆
作れる折り紙の種類だけ能力が増えていくわけですから、様々な作品を折れるように練習することが重要です。また、接敵した時のために素早く折れる練習もしておきましょう。
総評
この能力で作った折り紙はその形状に応じた独自の性質を持つので、このスタンド一つで実質無限大の能力を会得できます。幻覚能力も非常に便利なため、汎用性は全スタンドの中でもトップクラスと言えるでしょう。
折り紙自体に攻撃力はありませんが、幻覚が強力なので自衛手段としても十分機能します。
似たような「作品の形状で性質が変わる」スタンドとしてチューブラー・ベルズがありますが、バルーンアートよりも折り紙の方が作れるものの種類が多く、習得難度も低いため、操作性の面でもこちらの方が優れています。
というわけで、ペーパー・ムーン・キングの総評は、Sです。
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