霧と同化しているスタンドということで、物質同化型に分類します。
能力値
能力
- 霧と同化したスタンド。霧の中では幻覚を見せられる。
- 傷口が霧に触れると穴が開き、その部分は自由に操れるようになる。
- 同時に操れる個体数はかなり多く、エンヤ婆いわく1000人だろうと操れるらしい。死んでいても問題なく操れる。
- OVA版では本体を化けさせる事もしていたが、原作準拠で今回は考えない。
評価
有用性:★★★★★
人を勝手に操るとなると、自然と悪用になってしまうので有用性では評価できません。
操るならせめて、人以外の生物にしましょう。アニメでは、死んだ犬を操っていた事が正式に示されたので、人以外でも能力対象内です。
しかし、犬や猫を操ったところで特に何か役立つような気はしません。そもそも、動物の体に穴を開けるという行為自体抵抗があります。
そう考えると、操る能力の方は日常では使い道が無さそうです。
一方、幻覚能力の方はかなり使えます。
このスタンドの幻覚は極めて高性能で、作中では墓場に一つの町を再現してしました。
DIOの館を広く見せていた「ティナー・サックス」は元からある部屋をベースに幻覚を作っていたのに対し、こちらは墓石しかない場所*1に完璧に町並みを作っています。ゼロから物を作れるわけです。
その気になれば、「自分好みの家を作って住む」こともできそうに思えますが、エンヤ婆がジョースター一行を泊めたホテルだけ実物を使っていて、他の店には入れてくれなかったことを考えると、内装まではジャスティスでも作れない可能性が高いです。
たとえ出来たとしても、街中でこの能力を展開するとその場所だけ霧に包まれてかなり目立つでしょう*2から、使うなら自分の家の中で楽しむぐらいに留めておきましょう。
あとは、傷口に霧が触れると血が止まるので一時的な止血に使えそう。霧に触れた血液を消してしまうこともできます。血は落ちにくい汚れなので意外に便利かも?
安全性:☆☆☆☆☆
操りたい対象には必ず傷を付けなくてはいけないので、人に危害が及ぶという意味では、使うだけで危険と言えます。
悪用性:★★★★★
死人を操って犯罪に協力してもらうのも良いですし、原作さながら、幻覚を使って人を誘き寄せてそのまま捕らえることも、この能力なら容易に出来そうです。
霧で血液を消せるので、証拠隠滅にも使えます。
自衛力:★★★☆☆
一箇所でも傷を付けられればこちらの勝ちがほぼ確定しますが、生身の人間がスタンド使い相手にそんな事が出来るのでしょうか?
エンヤ婆はハサミひとつでシルバーチャリオッツと渡り合える異常な戦闘力を持っていましたが、普通そうはいきません。
ゾンビを使っても良いですが、作るのに手間と労力がかかりすぎますし、その辺の人を捕まえて穴を開けるなんて行為を繰り返していたらいずれバレるでしょう。
一応、原作でジャスティスが解除された時に操られていた人たちが白骨死体になったことを考えると、骨さえあれば肉付けして操れるようなので、墓を掘り起こして原料とするという手もあります。
リスクとの兼ね合いを考えると、他のスタンド使いと敵対した時の一番有力な回避法は、幻覚で相手を惑わせて逃げることかもしれません。
操作性:☆☆☆☆☆
能力を使うには、生物を調達して傷を付け、保管しておくという面倒な行為をこなす必要があります。
総評
エンヤ婆というキャラクターのインパクトを決定づける、非常に強力なスタンドです。
一度に操れる人数は千人以上、ゼロからはっきりした幻覚を作れるなどまさにチート級。
もちろん悪用には持ってこいで、日常生活でも幻覚能力を使って楽しめます。
ひとつ難点を挙げるとすれば、自衛が本体頼みだということ。
ゾンビをあらかじめ作ってどこかに収納しておかないと、敵と対峙した時に逃げるしかなくなります。大量のゾンビさえ作れればほぼ無敵ですが、そこに至るまでのハードルが高い。
しかし、以上のことを考慮したとしても強力な能力である事は間違いありません。特に、スタンドで悪事を働きたい人は積極的にもらうべきスタンドと言えるでしょう。
というわけで、ジャスティスの総評は、Aです。
関連
【他者を操る】