もしもジョジョのスタンドがひとつだけ使えるとしたら ~「欲しいスタンド論争」に決着をつけるブログ~

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The JOJOLands(ジョジョランズ) 22話 「ドルフィン銀行の取り立て その①」 感想

 

今回のエピソードかなりお気に入りです。予想してたパコの過去編ではありませんでしたが、ジョディオチームの取り立て作戦とハウラーチームの追跡が時を同じくして別の場所で同時進行で行われる構成はすごくクール。

最初は金だけの繋がりだったメンバーが打ち解けてきた様子が描かれているのも好き。

それでは、ジョジョランズ22話「ドルフィン銀行の取り立て その①」の感想です。

 

今回の話のポイント

チャーミング・マンの一族

今までチャーミング・マンの能力が体質なのかスタンドなのか不明ということが強調されてきましたが、今話にてついに真相が明かされました。

皮膚がザラついているのは体質バラバラになって擬態できるのは彼固有のスタンドということです。

何でも、彼の村の一族は風土の影響からか生まれつき皮膚がザラついており、ミミズやモグラなど地中に住んでいる生き物も同様の体質を持つとのこと。

悪魔の手のひら、壁の目、溶岩...その他石仮面、赤石、石の矢など、ジョジョにおいて土地は重要な意味を持ちますから、土地との関わりが深い彼は鍵を握る人物になりそう。

取り立て作戦開始

ヨコハマに変身したチャーミング・マン、銀行員に扮装したドラゴナ、アルバイト設定のジョディオが小型ボートに乗り、ハウラーの住む豪華クルーザーへと向かいます。

 

ここの、小型ボートに乗ったジョディオ達とクルーザーに乗ったハウラーがにらみ合う絵が印象的でした。先祖から受け継いだ資産で生まれた時から勝ち組のハウラーが、持たざる者であるジョディオ達を挑戦者として迎え撃つ。互いの精神が船の大きさの違いに表れていて、おしゃれな演出です。

一方その頃メリル・メイは...

ジョディオ達がハウラーを追い詰めようとしている一方で、ハウラーが雇ったレムチャバンと寧波もメリル・メイを追い詰めていました。

ボビーが残した検索履歴からパコが怪しいとあたりをつけ、彼の消息を辿るためメリル校長を訪ねます。それを見たメリルは生徒全員に宿題に見せかけた暗号メールを送信し、「追手がいる」「二人」であることをジョディオ達に伝えます。

 

ここまで顔色一つ変えなかった彼女ですが、例の線虫の能力で恐れていることを見抜かれて、パコの関係者ということがバレてしまいます。

そして、寧波のスタンドによる脅迫が開始!彼のスタンドは物の内側にガスを発生させる能力のようで、パソコンのキーボードとメリルの左手が膨らみ、宙に浮かび上がって破裂寸前の状態に追い込まれます。

 

9部の敵キャラは判断力が高い上に非情で容赦がないので隙がなく、恐ろしくて格好いい。プロフェッショナル集団で動きや思考に無駄がなく、金で動くので情や泣き落としも通用しない感じ。マジで敵に回したくない。

 

レムチャバンは恐れを検知するから嘘が通用しないし、寧波は佇まいだけで相手を圧倒する存在感がある。

レムチャバンが「恐れている内容は......何ですか? 質問の内容が怖いのか? それとも 我々... そのものが怖いのか......?」と言って、後ろで寧波が睨みを利かしているコマは、9部の敵キャラの魅力がギュッと詰まってます。

パコが動く

メリルの暗号を受け取ったパコは「今わざわざ送ってくるということは追手はメリルのところにいる」と判断し、彼女の元に戻ることを決意。

ナイス判断!この判断力の高さから、彼がチームの最終的判断を下すリーダーとして動いているのも頷けます。そして、久しぶりにパコの戦闘が見れそうでマジで嬉しい!

 

 

疑問点

パコについて

パコが高校の卒業生と紹介されていました。1話時点では19歳だがまだ高校生と説明されていたのですが、設定が変わったのか、ミスなのか?

メリルはスタンド使いなのか?

敵に襲われたメリルですが、スタンドは持っているのでしょうか?今まで影も形も見せてないのでずっと気になっていました。

「スタンド使いではないが頭が非常にキレる」という設定もキャラが立ってて良いなあとは思うのですが、9部におけるスタンドは「メカニズムを認識した者が使えるようになる」設定のように読み取れるので、メカニズムを掌握している彼女ならスタンドを持っているように思えます。

スタンド使いであれば身を守るために繰り出すはずなので、次回分かりそうですね。

 

 

解消された疑問

チャーミング・マンの皮膚

初登場の時から言及されてきたチャーミング・マンの皮膚がザラついていることについて、「一族の体質」という解説がありました。

彼は岩人間なのか?という説はずっと言われてきましたが、「岩のような質感」「暑さや寒さに強く長命」という特徴はもろ岩人間とダブります。

一方で、「家族の絆を重んじる」信仰があるのは岩人間らしくない。8部25巻99話にて岩人間は基本単独で動き家族を持たない・同士間に愛情や友情はないと言及されてますからね。まあ、エイ・フェックス兄弟とかみるからに仲良しな奴もいるので例外もあるんでしょうが、岩人間の母親は子供を山に放置してスズメバチに代わりに育ててもらう生態なので、家族の絆を重要視する信仰とは真逆。

 

個人的には、彼は岩人間ではないと思います。単独行動を好む岩人間が村でコロニーを作っているのは奇妙です。

ただし、一部岩人間の特徴を受け継いでいるので、「ヒトのオスと岩人間のメスの繁殖の結果生まれた新しい生物」というのはあり得るかと思います。

その他気になったこと

メンバーの打ち解けてきた描写

毎話少しずつ差し込まれている描写ではありますが、ビジネスライクだったメンバーが少しずつ打ち解けているのが分かるのが良い。14話では会話ゼロだった車内が、今回は和気あいあいとしてたり、パコがウサギに食べ物を勧めてたり。(パコの兄貴肌な感じ好き)

5部のチームは最初から強い信頼で固まってましたが、9部は信頼が築かれる過程が見れるのが魅力ですね。

 

 

今後の展開

次回は順当に「ハウラーから取り立てを行うジョディオ、ドラゴナ、チャーミング・マン」「メリルの護衛を行うパコ、ウサギ」が同時進行で描かれると思います。

お互いの部下がお互いのボスを同時刻に追い詰めているのが面白いですね。9部はチームメンバーを分断して同時進行で展開を進める(腕時計とチャーミング・マンの戦闘とか、ウサギのMRI治療とボビーの戦闘とか)ので、起伏があり常に新鮮な驚きがあります。

 

また、毎回メンバー全員が活かされるというのも特徴。今までの部ではチームの一部が戦い、残りのメンバーは休んでいたり早々に再起不能になったりが多い印象でしたが、9部は全員が個々に判断して力を合わせることで勝利に向かっていきます

7部や8部で磨かれた荒木先生の群像劇を描く力が、今回チームになった上で発揮されたことで今までにない読み味を生んでいます。仲間一人一人丁寧に心象や行動が描かれ、5部よりもさらに群像劇してます。

 

ジョディオ達の若者の集まりらしい軽いノリと、メリルやハウラー社の経験の豊富さによる貫禄や非情で合理的な行動が組み合わさることで、楽しげな雰囲気ながら独特な緊張感が漂っているのも良い。本当に良質なクライムサスペンスで面白い…!

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