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The JOJOLands(ジョジョランズ) 19話 「グローリー・デイズ その①」 感想

 

今月もジョジョランズ感想書き。今回はハウラー社のルーツという興味深い情報の開示がありました。一方バトルに関しても、「ジョディオ VS ボビー・ジーン」と「ウサギの治療」を同時に描くというこれまでにないぐらい忙しい展開。どちらも目が離せません。

それでは、ジョジョランズ19話「グローリー・デイズ その①」の感想です。

 

今回の話のポイント

ハウラー社のルーツ

開幕始まるのは、ハウラー社がいかにして成ったのかの回想。

時はアッカ・ハウラーの5代前まで遡ります。その男、姓は「ラトラート」。彼はイタリア生まれの船乗りで、海難事故でハワイに流れ着いたあと、フアラライ山の水源を見つけて溶岩地帯を牧草地にしました。ハワイ諸島アメリカ合衆国に併合された時に、彼は「ハウラー」に改名*1し、「ハウラー牧場」を立ち上げました。

ハワイにはほとんど水源が存在しないため、ハウラー社の水源は重宝される存在であり、政治家はハウラー家を社会的に優遇。これにより勢いに乗ったハウラー牧場は「ハウラー社」を設立し、水資源や水力発電のインフラ、港の権利・輸送、軍需産業へと事業を拡大していきます。

今やハウラー社は圧倒的な権力を握り、州政府や警察でさえもハウラー社保有の土地(フアラライ山の北斜面)に許可なくしては入れない。ハウラー社はこれを利用して黒い事業を行っており、さらなる保有地の拡大を目論んでいます。

 

こうして、今回はハウラー社の掘り下げがなされました。ハウラー家は、ハワイの水源を管理する権利を得たことでとんとん拍子で出世した非常に幸運な一族のようです。

「幸運」と言えば、金目の物を引き寄せる、例の溶岩のことを思い出さずにはいられません。もしや、ハウラー家は毎世代、新しくフアラライ山で生成される溶岩を使ってのし上がっていったのではないでしょうか。アッカ・ハウラーも、子供の頃に溶岩が金目の物を動かす現象を体験していましたし。

それが今回は、何かの間違いでジョディオ達の手に渡ってしまったと。今回「フアラライ山の北斜面は誰であろうと許可がなくては入れない」と判明したので、本来であれば溶岩は自然とハウラー家に渡るはずだったものです。

 

それが何故今ジョディオ達のところにあるかというと、露伴が勝手に侵入して回収したから。やっぱり露伴先生の勝手に物事に首を突っ込む性格は物語を動かしてくれるw

 

 

また、アッカ・ハウラーが祖先から土地や地位を「受け継いだ」者であることが分かって、ジョディオ達という他人から奪いながら生きてきた「飢えた」者との対立構造が見えてきました。

荒木先生は主人公とラスボスの特徴を対比して描くよう心掛けていると随所で発言されているので、一気に彼がラスボスらしく見えてきました。

 

あと、ハウラー家のルーツがイタリアにあるというのも驚きました。7部以降の世界でイタリア人といえば、イタリアのネアポリス王国生まれのジャイロ・ツェペリ。アッカ・ハウラーの髭がジャイロっぽいとは思ってたけど、ひょっとして何か関係がある...?

 

 

ジョディオ VS ボビー・ジー

場面は前回の続きに戻ります。一階に残ったジョディオが敵スタンド使いを探していると、猫のフィギュアを落とす女の子に出くわします。ジョディオはフィギュアを拾ってあげようとしますが、これが罠。

女の子は敵スタンド使いのルルちゃんで、落としたのは16話から登場していたフラニャンダンサー。ジョディオが気を取られている隙に背後にいたボビー・ジーンが発砲します。銃弾がゆっくり迫ってきますが、彼はノーヴェンバー・レインの雨で壁を作りこれを防御。

しかしボビーは追撃の手を緩めない。ジョディオは弾丸をかろうじて回避しますが、流れ弾が周囲の職員と女性に命中してしまい、またしても犠牲者が!これで死者は登記所のお姉さんソフィーと、銀行員のマックと合わせて、4人目となります。

溶岩は「価値あるものを引き寄せる」代わりに周囲の人間に不運をもたらしているように見えるという話は前からしていますが、溶岩の被害はまだまだとどまることを知りません。

 

ジョディオはボビーから上手く逃げたかに見えましたが、実は病院内の行き止まりに追い込まれていました。追い詰められた彼は、とっさに男子トイレに隠れることに。ボビーが「彼は男の子だから」と裏をかいて女子トイレを先に調べたので、背後を取ることに成功。ノーヴェンバー・レインで奇襲を仕掛けようとしますが、ボビーはそれも織り込み済み。彼はすでに背後にグローリー・デイズで銃弾を放っており、ジョディオは再び防戦を強いられることに。

かろうじて男子トイレに逃げ込むも、ここで最悪の事態が発生!ジョディオが肺水腫の症状に苦しみ始めます

実は彼が拾ったフラニャンダンサーにはバグス・グルーヴが仕込まれており、すでに彼の体内に侵入していたのです。しかも、描写を見ると3体以上入っていることが分かります。

仲間からは離れ、肺水腫を早く治さなければ死亡は確実。さらにボビーが追撃してくる。まさに絶体絶命の状況!

ウサギの治療

一方ドラゴナ&チャーミング・マンのウサギ治療チームはというと。ようやくMRIの撮影が終わり、病巣の位置を特定!ついにスムース・オペレイターズでバグス・グルーヴを取り押さえることに成功します。これにて一件落着...なんて簡単に解決してくれるほどジョジョは甘くありません。

 

取り押さえているのとは別に、4体のバグス・グルーヴが追加で体内に侵入しており、スムース・オペレイターズはあっという間に取り囲まれてしまいました。

実はルルちゃんがバグス・グルーヴを仕込んだフラニャンダンサーの頭部を飛ばしてきており、さらなる追撃が来たのです。

 

それにしてもバグス・グルーヴって一度体内に侵入できればほぼ確実に攻撃を完遂して死に追い込むことができるというのは強いのはもちろんだけど、女の子に発現する能力にしては凶悪すぎやしないか...?

ルルちゃんがいかに強い精神力を持っているかが分かりますね。

 

 

疑問点

ノーヴェンバー・レインの能力

ノーヴェンバー・レインの雨でボビーの銃弾を防ぐシーンが二度ありましたが、この時、同時にボビーも巻き込んで攻撃しなかったのが少し疑問。

おそらく、集中して降らせないと防御できないので、ボビーを攻撃している暇はないということでしょう。

解消された疑問

グローリー・デイズの能力

初登場からなかなか能力の詳細が掴めなかったグローリー・デイズですが、今回描写が多くあったことにより少しずつ理解してきました。

このスタンドを使った攻撃は次のような手順になります。

 

  1. 銃を何発か撃つ(この時銃声は聞こえないし、弾丸も見えない。そして、物や人には干渉できない。しかし、移動してはいる。移動速度はボビーの好きなように設定できるが、あとから変えることはできない
  2. ボビーが任意のタイミングで能力を発動。すると、一発分の銃声(全ての銃声が同時に鳴るので一発に聞こえる)とともに1で撃った弾丸が見える状態(物や人に干渉できる状態)になる

ようするに、あらかじめ地雷のように弾丸を発射しておき、好きなタイミングで有効化(物や人に干渉できる状態にすること)できる能力です。

弾丸がゆっくりなのは、銃を撃って弾丸が相手に到達する前に退避する時間を稼ぐためでしょう。

 

図解↓

 

 

その他気になったこと

ハウラー社の表記

前回までは英語で「HOWLER社」表記でしたが、今回はカタカナで「ハウラー社」でした。アッカ・ハウラーとの混合を避けるために英語表記にしていると思うので、単行本で修正されそう。

星型のアザ

ジョディオがノーヴェンバー・レインを使うシーンで首筋に星型のアザが確認できました。一応、「The JOJOLands」4巻のおまけページでもこのアザは描かれてましたが、今回、ようやく本編でもジョディオの星型のアザが確認できたことになります。

これで、シリーズの主人公の中で一度も星型のアザが描かれてないのはジョニィだけとなりました。(仗助も原作では描かれてませんが、アニメで確認できるシーンが追加されています)7部アニメ化の際には、ぜひジョニィにもアザが見られるシーンを入れてほしい。

今後の展開

ピンチを脱却するどころか、さらに窮地に追い込まれることとなった19話。

バグス・グルーヴに勝利する条件はウサギの中にいる1体のバグス・グルーヴを取り除くだけだと思っていたのに、今回のお話で、新たにウサギの中に5体、ジョディオの中に3体のバグス・グルーヴが侵入しており、これまでのようにゆっくりと治療をしていては到底勝てない状況になっています。

前話で致命傷を負って退場したかに見えたパコが、今となっては一番身軽に動ける存在となっているので、彼が突然ルルちゃんの背後にスーパーヒーローのように現れて「能力を解除しな!」と言ってくれる、そんな夢のような展開を期待してしまいます。

そうすれば全て解決するのですが...さすがにご都合主義すぎるか?

うーん...この窮地を抜け出す方法が全く思いつかない...

 

ところで、来月のジョジョランズは休載です。JOJO magazineの書き下ろしイラストやインタビューがありますし忙しいのだと思います。次の話まで60日間...気長に待つとしましょう。

 

 

関連

【次回】

【前回】

jojo-stand.hatenablog.com

 

【感想一覧】

jojo-stand.hatenablog.com

 

*1:「ラトラート(latrato)」はイタリア語で「吠える(howl)」の意